繊細で大らかな「actscobo(アクツコウボウ)」の木のカトラリーと皿
~sahanji+(サハンジプラス)より vol.18~
3回に渡り「nagi」さんファミリーのもの作りをご紹介しておりますが、第3回の今日は、阿久津真希さんのお父さま、正直さんが作る「actscobo」の作品をご紹介します。
素材は、クルミ、サクラ、カバ、カエデ、など。「actscobo」のサーバーは、炒め物にも取り分け用にも、枝が短く先端部分が絶妙な厚みですくいやすく、ご購入くださったお客さまから「よかった!」と感想をいただくことの多いひとしな。ロングセラーです。台所道具ひとつでお料理への気分も楽しくなるものですよね。
スプーンは通常のものより幅が狭いので、例えばカレーのような沢山すくって食べるような時も、ガバッと口を横に大きく開かなくてもよいので食べやすい。ほんのちょっとした事ですが、使ってみるとこの形状、目から鱗のスプーンです。お上品に食べることができるのです。
のみの削り跡を残した楕円皿。たい焼きだって、大らかに受け止めてくれます。普段は食パン皿として使っています。湿気を吸ってくれるので、丁度よいカリッと具合で美味しく頂けます。
<before>
木がカサついてきたな、と思ったらクルミの油を塗ってお手入れをします。
<after>
木の器は扱いがむずかしそう、という声も時々ありますが、私は臆せずガシガシ使って、時々油を塗ってそれでおしまい。水につけっぱなしにしないことと、水洗い後、水気を拭くこと以外は陶器の器と同じです。
ちょうど4年前の今頃、「サハンジプラス」にて『秋のnagi◎acts展』を開催しました。
ふと気づくと毎日使っている
茶碗にふきんに木の器
くったりこなれた衣類は5年選手。
ずっと昔からあったかのように 馴染んでいるオブジェや絵画。
どれも日常の風景。
これは我が家の日常の風景をそのままDMの文章にしたものです。
「nagi」さんファミリーの、凛としてあたたかな作品を見ていると、絵本の物語のような森の中で、凪いだ海のように心静かに今日もコツコツ、少しずつ作られているのだろうなぁ、と、安曇野に思いを馳せます。なんだか心がカサカサしたりざわつく時は、「nagi」さんを想うと鎮まります。
昨年の冬には、店の前の小道が一面、雪深くなって森の中を800m(!)そり遊びをしたそうですよ。私は初夏に訪れた安曇野で、野ウサギや子ぎつねに遭遇! やっぱり私にとって「nagi」さんは特別な場所なのです。
2006年、お祖母様の暮らしていた一軒家を改装してオープン。器、道具、服など衣食住にまつわるものや、暮らしになじむオブジェなどが並ぶ。連載「今日のひとしな」の執筆は、店主の河村奈穂さん。
静岡県静岡市清水区堂林2-9-5
TEL:054-353-1155
営業時間:13:00~17:00
不定休
http://www4.tokai.or.jp/sahanji-plus/
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