チクチク手縫いで作られた、曽田らっぱさんの一点物のブローチ
~フーコより vol.16~
絵を描くように針と糸で布の上をたどってできた自由でおおらかな雰囲気のブローチ。
ビーズやファーを使うのはもちろん、最近ではペイントの作品も見られるようになり、自由な発想に届くたびにワクワクしている。
展示会ベースで創作活動をされていた頃から、その作品の独創性には興味が湧く作家だった。創作される作品はブローチだけにとどまらず、編み物や縫い物など手元でチクチク進められるものならば何でも作る。
いつもお世話になっている靴作家曽田耕さんのお姉さんであり、そのつながりから作品を拝見する機会を得ていた。曽田家の持つ自由で緻密な創作物を目にするたびに刺激を受けていたのだ。
真似できそうだけど、真似できない。素直に素材に向き合って、手が動いてできる模様に私は心を奪われる。きっと糸や毛糸、布の切れ端とか好きなんだろうなぁと想像をふくらませながら作品を眺めてみる。偶然できた裁ち落としの形にビーズをプラスしてみたり、コラージュしてみたりとお茶目な顔を覗かせている。らっぱさんにとって糸くずや布の端切れはインスピレーションの源なのだ。
シンブルなお洋服にポンッと身につけるだけで、急にモノトーンからカラーの世界が広がるようなインパクトを加えることができる一品。だからといって合わせづらいかというと不思議とどのお洋服にも馴染んで自分らしい感じにまとまるように感じがする。それはきっとそれぞれお客様ご自身が自分好みのものを選んで身につけるからだと思う。
お名前の由来を聞いてみたら、らっぱという名にはさほどの意味はないそうだ。小さい「っ」の持つ言葉を発したときの発音が好きという答えが返ってきた。フーコの名前を決めるときにはそんな考えは及びもしなかったなぁ、、やはり着眼点が違うのだなぁと妙に感心した。作家活動もしながら文京区千石に喫茶店を営んでいる曽田さんだが、その名前も八百コーヒー店(はっぴゃく)という小さい「っ」が入っている。
手を動かす楽しみの中から生み出されるこの自由な作品は、色の組み合わせや布をチクチクするのが「好き」というある意味ものづくりの原点から生まれたチャーミングなブローチである。
ブローチ ¥1,200〜3,000(税込)
*作品は全て1点ものです。
東京都台東区寿1-20-11
TEL:03-5830-2355
営業時間:12時~19時
不定休
※営業日はこちらのカレンダーをご確認ください。
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