自分のすきを重ねていく

〜「ao+水玉／アオトミズタマ」より〜　vol.31

「今日のひとしな」の連載も今日で最後となりました。
最後はどんなものをと悩んで、販売しているものではないけれどいつもお店のレジカウンターの後ろに並んでいる棚のお話をしようと思います。

写真に収めるのもちょっと恥ずかしいぐらいなごちゃごちゃ感ですがわたしにとっては愛すべきものばかり。

古いも新しいも、国も関係なく並んだそれらは、笑っちゃうぐらい私らしいなと思います。何を見て、何を選択するのか。自分が選んだものの積み重ねが自分を構成する。自信なんてないけれど、自分を信じてあげたいなと思います。

お店にいらしたことがあるかたはいつもの雰囲気が分かると思いますが普段は暮らしに馴染んだものが多く定番のものがならんでいて特別なものではないのかも。

わたしは暮らしもお店もキラキラや緊張するようなものは素敵と思うけど、疲れてしまうから、お店に並ぶのは気負わずふらっと日常の暮らしのいいものが安心して買えるのがいい。お店のセレクトもこの気持ちを大事にご紹介してきました。

でも時々、そんな気持ちもぽーんと簡単に超えちゃうような物や作品に出会うことがあります。
なくても困らないものだけど、自分で選んで自分らしくいられるもの。眺めるだけでふつふつと嬉しさがこみあげてくるような。もしそんな気持ちのものに出会えたらなら、怖がらず、飛び込んでいきたいなぁと思うのです。

国や年代、誰がつくったなんて関係なくて、何にも知らなくても心が震える気持ちや出会えた喜び。知るのは後からでも十分。もしそんな出会いがあったなら、どうぞお店のひとに聞いてみてください。喜んで、そのもののこと、背景や作り手のこと教えてくれると思います。

お店と暮らしの基本は変わらないけど、ちょっと面白そうって思う物事をご紹介する自由さと余白は持ち合わせていられるお店であれたらと思います。
一緒に楽しんで参りましょう。

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