空気のバランス「BARIGO(バリゴ)」の温湿計
~ musubi(むすび)より vol.16 ~
窓を開けて家の中に風が吹き抜けるのは気持ちがいい。止まっていた空気が流れ出すと、人がそうであるように、家もまた深く呼吸をするような気がする。
日本中が真夏の太陽の熱にさらされているようで、空気はじっとりとした湿気を含み、窓を開けることもままならない8月。冷房は手放せないけれど、家の中と外の温度差はプラスマイナス5℃以内に抑えるといいらしい。
夏の快適な室内の温度は25~27℃、湿度50~60%、冬は18~20℃、湿度40~50%なのだそう。暑さ、寒さを感じる条件は温度の高低が重視されがちだけれど、実は湿度も重要な要素。
家の中のどの場所が、どういう条件で、どういう環境になるのか。計ることが仕事のひとつでもある建築家の夫が、家のあちこちに温湿計を据えて日々観察。温度に比べて湿度はほんのちょっとした条件の違いで変わることがわかった。
娘がまだ赤ちゃんだった頃は、家で過ごす場所をどんな風に設えるか、とても頼りにしていたのがこの温湿計だった。1949年創業のドイツの計測器メーカー「BARIGO」社は、高品質の気圧計、高度計を生産する会社として世界中で知られている。
空気のバランスをとるのは難しい。朝晩、窓を開けて冷房をつけ、扇風機をまわしながら、いい感じの空気に調整する。この温湿計は「気持ちいい」を一定の尺度で示してくれる羅針盤のようなもの。デザインと機能性を兼ね備えた美しい計器は、春夏秋冬、休まず静かに動いている。
普段の暮らしに、ささやかだけれど美しく、しっかり寄り添ってくれる日用品や雑貨をセレクトしたお店。「今日のひとしな」の執筆は、店主の坂本眞紀さん。
東京都国立市富士見台1-8-37
TEL:042-575-0084
営業時間:12:00~18:00
定休日:日、月曜
WEB:http://www.musubiwork.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/musubiwork/
instagram:https://www.instagram.com/musubi_work/
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