玄米ご飯で和の朝ごはん
「うつわと雑貨Lino(リーノ)」井上友子さんvol.2
地元の朝採れの新鮮な鯖や鯵を頂いた時は、その日のうちに3枚におろし塩をして、冷凍したり、海水にしばらく浸し干物にします。知り合いの干物屋さんに、魚は夜に一晩干して作ると教えて頂いてからはその方法で干物を作っています。余分な水分が抜け、旨みが凝縮され甘味があるように感じます。まとめて10匹~20匹位頂くので、冷凍庫に常備していてなんだか安心。
玄米は「ヘイワ」というメーカーの圧力鍋でまとめて炊いています。最初は抵抗があった重りがシュンシュン回ることにも徐々に慣れてきました。もっちりとした玄米ご飯が炊けて今では大活躍です。
玄米と白米は、地元の農家・裏岡農園さんが作った特別栽培のお米です。
殺虫剤と殺菌剤を使用していないお米で、もう何年も食べています。
化学肥料も使用していないので、粒が小さく自然の甘味や旨みが感じられるお米です。
お米を研ぐのに使っているのは、福島のまたたびざる。
水に濡らすことにより目が詰まるので小さな米粒も逃さず、お米の粒が割れなく優しく研げます。
だし巻き卵は、土を1つ1つ叩いて模様をつけている、くまがいのぞみさんの器に。シンプルだけど、どこにもない雰囲気が気に入っています。片口もとてもかわいいんですよ。
鯖をのせているオーバル皿は安福由美子さん作。
黒い錆の様な深い色合いが素敵で、和食にも洋食にもどちらにも使いやすい器です。
飯椀は松原竜馬さん、粉引きですが染みにくく丈夫でもう何年も使い続けています。
最近、取り扱いを始めた加藤祥孝さんの輪花は、男性が作る甘くない雰囲気がとても素敵なんです。
食後は、嘉平御番茶を中本純也さんのポットに入れておき、湯呑でいただきます。中本さんの器は、磁器のぽってりしたとろみのある雰囲気が特徴で、一見おおらかで大胆ですが部分部分をよく見るととても繊細で機能的。シンプルだからこそ個性が光る器です。握りやすい持ち手と注ぎ口のユニークな形、水切れの良さなどよく考えられてつくられているポットです。
鯖の塩焼きと新生姜の甘酢漬け 安福由美子さんの器
だし巻き卵 くまがいのぞみさんの器
切り干し大根の煮物の器 小鹿田(おんた)焼
あおさの味噌汁の器 作家物のお椀
ささみときゅうりの梅肉和えの器 昭和初期の器
なすのぬか漬け 加藤祥孝さんの器
ポットと湯呑 中本純也さんの器
玄米ご飯の器 松原竜馬さんの器
ヨーグルトの器 作家物の器
次回からは粉ものの朝ごはんが続きます。では、また次週お会いしましょう。
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