身につけてアートを感じて……田中友紀さんのバングル

～「les trois entrepots（レ・トロワ・アントゥルプ）」より vol.12 ～

岐阜県土岐市で活動している田中友紀さんのバングルをご紹介します。このバングルが田中さんと私たちとの出会いです。きっかけを作り、繋げてくれた縁のあるバングルなので私たちの思いも深いのです。

最初は個人的にバングルを購入したのですが、メンズサイズについての希望も丁寧に対応していただいたこともあって、田中さんは“やわらかな女性” という印象でした。その後、お店でもお取り扱いがはじまり、現在に至るまで、ずっとこのバングルを見てきたのですが、その都度でのバングルの表情の変化を楽しく嬉しく感じています。写真のバングルは、出会ったころの“やわらかさ”に“強さ”を兼ね備え大人の女性らしさを感じる今の田中さんの作品です。

装身具の作品の一部です。真鍮・洋白・シルバー・ステンレスなど、いろいろな素材のそれぞれの特性を活かしながら、切り出し、焼き付け、叩いて、金属と真摯に向き合う作風が強く表現されています。

真鍮のスプーン、茶さじ、箸置き、豆皿。冷たい印象の金属があたたかみのあるやわらかなモノに形を変えます。

アルミと燻加工した銅のうつわ。最近はアルミをはじめ銀色素材に新たな可能性を感じているそうで、今後どんな作品が生まれるのか期待したいです。

大胆かつ繊細。進化する作風に目が離せない田中由紀さんですが、金属自体も使い込むことで変化し、味わい深く、愛着がわく素材です。ぜひ長く使って、あなただけの風合いを楽しんでください。

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写真：太田昌宏

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