築33年の平屋を古い建具と杉材で古民家の趣に【宮崎県】

Comehome!
2022.10.15

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

350坪の敷地に建つ稲村さん邸は築33年の和風建築の家。どっしりとした玄関構えが特徴で、家の形と外観はそのまま生かすリノベーションを計画しました。間取りは、2つに分かれていた和室を1つの大きなLDKに改装。それによって開放的な空間を手に入れました。広縁を改装した土間も見どころです。

この記事は『リノベーションでつくる 心地よくておしゃれなわが家』より抜粋しています。
その他のリノベーション施工実例はこちらより。

玄関からリビングに面した土間につながっています。上がりかまちが高いので、モルタルで踏み台を造作。

【稲村さんのお宅のリノベーションDATA】
築年数/33年
間取り/5DK→3LDK
延べ床面積/135.60㎡ 
物件購入価格/490万円
リノベーション費用/600万円
リノベーション面積/133.085㎡
施工/ダブルハウス

天井板をはがして梁を現しにし、床の間と仏具置き場を壊して部屋に組み込んだ大空間。手洗い場はオープンに。

洗面所とトイレも造り直しました。青いドアは「LIXIL」のヴィンティア。

6畳の2部屋と廊下をつなげた約24畳のリビング。梁と長押がアクセント。障子は、私と夫で枠を洗って障子紙を張り直しました。

 わが家は和風建築の平屋をリノベーションした家です。広いリビングと、現しにした立派な梁が魅力のひとつ。リノベーションを考えたのは夫の実家の近くに住んでいて、農業を手伝うため。そして子どもたちが祖父母とすごす時間をふやしたかったから。でも平屋の日本家屋にこだわった結果、2年もかかってしまいました。夫はヴィンテージの家具が好き、私は実家の蔵に眠る古い建具が映える家がよくて。それには昔の家は、家も庭も広くて、日当たりがいいイメージがあるでしょ。
 不動産会社が調べたところ、天井裏に広い空間と太い梁があるとわかったので、夫が実際に見て購入を決めました。柱も梁も頑丈で屋根の葺き替えも必要なさそう。天井板を抜いて開放的なリビングができるイメージがわきました。しかも、値下げしたタイミングだったのもラッキーで。すぐに工務店に連絡をとり、扉に使う古い建具探しも開始。昔ながらの和風の家に住めると思うとワクワクしました。

広縁を改装した広い土間は
娘のお気に入りの場所に

南に面した広縁の床を取り払い、モルタル塗りの土間に。冬は温室のように暖かいので、娘はお絵描きをするお気に入りの場所に。

窓側にあったキッチンを壁向きに。ステンレスの作業台とシンクは施主支給で85000円。テーブルは「天童木工」のもの。

2段の杉材の棚は大工さんに取り付けてもらいました。お気に入りの調理器具を並べてカフェのような雰囲気に。

絶対使いたかった格子戸は100年以上前のもの。味わいが違うでしょ。

 内装を替える際にこだわったのは、床や天井に木をふんだんに使うことでした。無垢材の床板は足触りが気持ちいいし、自然素材だから子育てするのにもいいでしょ。キッチンは窓に面していたのを位置を替えて、調理台、シンク、作業台をステンレスに統一しました。壁にはオープンシェルフをつけてお気に入りの調理器具を飾れるように。シンプルな空間に木のテーブルと椅子が似合います。
 娘が好きな場所は広縁を改造した土間です。土間は農家育ちの夫の発案で、雨の日でも、三輪車に乗れるし、冬も暖かくてぽかぽか。ベビーカーも置けるから、私も気に入っています。夫も私も子育ては田舎でと考えていたので、願いがかないました。節約のため、自分たちで障子の枠を洗って障子紙を張り直したのもいい思い出。手間はかかったけど、私たちにとって最高の家になりました。

和室の床を杉板張りして、壁には漆喰を塗装。ベッドの土台は夫が作ったもの。

2つあったトイレを1つにしたから、広くて窓も2つ。

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