1932年建築の集合住宅を大正ロマンを感じる住まいに【後半】

Comehome!
2022.12.24

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

実家暮らしからひとり暮らしをはじめようと、選んだのが1932年に作られた集合住宅でした。実は、幼稚園児のころから目にしていた親しみのある家だったそう。モールディング調の長押やガラス入りの洋風の欄間など、当時の趣を生かしつつ大正ロマンを感じる内装へとリノベーションしました。

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この記事は『リノベーションでつくる 心地よくておしゃれなわが家』より抜粋しています。
その他のリノベーション施工実例はこちらより

元キッチンをサニタリーに改装

ここは元キッチンでした。お風呂は浴槽を入れると大幅な間取り変更が必要なためあきらめ、隣にシャワーブースを設けました。

シンクは「TOTO」の実験用シンク。水栓金具は「カクダイ」の2ハンドル混合栓を採用。

「笠松電機」のシンプルな照明器具をトイレとキッチンに使用。雰囲気に合うものを設計者が提案してくれました。

大阪の「シャークアタック」で見つけたゴールドのフレーム付きミラー。空間にマッチしてお気に入り。

前の住人はバルコニーに勝手に風呂場を作っていたみたい。撤去して手すりをつけ替え、ドアを造作しました。

以前の様子

押入れをクロゼットに変更

寝室は壁の1面だけピンクに塗装し、足場板の棚をつけてもらいました。コレクションしているアメリカンポップな雑貨を思いきり飾れます。

もともとあった長押はモールディングが施されたような素敵なデザイン。

押入れはふすまをはずしてカーテンレールを取り付けて。 中はパイプをつけて、使いやすくしました。

レトロなステンドグラスがお出迎え

玄関から見るとステンドグラスは円形。模様もリビング側と違って見えて、こういう細かな意匠にぐっときます。

リビングの入り口脇にあるステンドグラスの裏は、玄関。

レトロな家具が似合う住まいが完成

 和洋折衷の凝った意匠をそのまま生かしたくて、リノベーションは「アートアンドクラフト」に依頼しました。レトロ建築の写真集に掲載されていたリノベーション会社で、ここなら私の好みも分かってくれると思って。その直感は正解! 水まわりなどの設備面は使いやすく、でもデザインや造作は当時の面影を残した仕上がりに。洗面所の棚をキッチンにつけ替えたり、キッチンのドアを寝室に再利用したりと、使えるものは最大限に利用する工夫も。おかげで大好きなレトロ家具が似合う空間が完成。あちこち歩いて家具を選ぶのも楽しくて仕方ありません。
 実家にいたころは、私が料理をするなんて! って自他ともに思っていたけれど、今では自炊はもちろん、友達を招いて手料理でおもてなしをするまでに。その変化には、自分がいちばん驚いています。それもこれも、憧れのレトロ物件に住めたおかげです。

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