植物の飾り方&育て方/インテリアとグリーンのいい関係②

Comehome!
2025.06.03

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

グリーンを上手に育てながらインテリアとしても楽しむには、どんなことに気をつけたらいいのでしょう?たくさんのグリーンとともに暮らすフラワー&グリーンスタイリストのさとうゆみこさんにうかがいました。前回の「上手につきあうコツ 1  アクセントになるグリーンの選び方 」に続き、今回は植物の飾り方、育て方についてです。

この記事は、Come home! vol.68より抜粋しています。

上手につき合うコツ 2 
【「 飾る 」と「 育てる 」 は密接な関係】

** Advice 1 
「 吊るす」「 置く 」を
フレキシブルに楽しんで


リビング中央に飾ったシッサス・エレンダニカは、さとうさん宅のシンボルツリー的な存在。吊るせば垂れ下がる葉を、下に置けば生い茂る葉を間近に楽しめます。



「ツル性のシッサスは、放置すると中心がスカスカになるので、先端を切り戻しして形よく整えます」



元気よく伸びたポトスは、ときどき鉢を回してまんべんなく日が当たるように調整。冬の寒い時季は部屋の内側に入れるなど、様子をこまめに観察。

 

point
丈夫でシンプルな
ワイヤーを愛用してます


プラントハンガーはプラスチック製だと雰囲気を損なうので、ロープワイヤーとオーバルスリーブで手作り。「天井のフックはアンカーでしっかり固定すると安心です」


** Advice 2 
部屋の奥は思っているより暗い
ローテーションで元気をキープ


窓辺に置いたり、棚に置いたり、季節によっては外に出したり。こまめに鉢の位置を替えるのがさとうさん流の育て方。「光や風の当たり方を変えてあげたほうが、植物は元気になります。動かしながら状態を観察できるし、 部屋の雰囲気も変わるので新鮮ですよ」グリーンの居心地よさを考えながら飾ることで、自然と住まいへの理解が深まり、暮らしまで整っていくというわけです。



ガラスの花器に多肉植物を入れて、 テラリウム風に楽しむことも。「直接植えると花器が汚れてしまいますが、この方法ならきれい」

 


子どもたちが使ったベビーチェアを花台として活用。高さを出すことでフォルムがきれいに見えて、 空間にも動きが出ます。

 

** Advice 3
寄せ鉢で緑のコーナーをつくる


たくさんのグリーンを散漫に見せないコツは、1カ所にまとめて飾ること。「少し形が崩れたものも、いろいろな鉢と一緒にすれば気にならないし、清潔感も保てます。葉が垂れる吊り下げ鉢を組み合わせるのもおすすめ。高低差をつけると立体的な動きが出ます」


寄せ植えをしてみたいけれど鉢に迷う...。そんなときは、ポリポット(プラスチック容器)のまま鉢に入れて。



「アロエなど成長が遅い多肉植物にも向く飾り方です」

 

point
徒長した枝も
寄せ鉢なら絵になります


元気がなくなったり、枝が伸びすぎたり、形が崩れてくるのもグリーンにはつきもの。 「そんなときこそ、まとめ置き。斜めに傾いた枝ぶりが、 むしろ味わい深く見えます」

 

プラ鉢のまま
コンテナに集めるだけ


受け皿の代わりに使っている アルミコンテナは、給食用の什器 。「 アルミやアイアンなど、金属素材とグリーンは相性のいい組み合わせ。水やりもそのままできて便利です」

定位置を決めずに
グリーンが心地よくすごせる
すみかを見つけます

窓辺に近い、明るい場所をグリーンの指定席にしているさとうさん。その理由は、植物が元気に生きるのに、光と空気は欠かせないものだから。「リビングでもあちこちに置き場を替えるんです。葉や枝を見ながら、光は充分届いているか、 強すぎないか、風通しは悪くないか。植物としっかりコミュニ ケーションをとることが、グリーンと上手につき合ういちばんの秘訣かもしれません」 その観点からも、大きすぎる鉢は置かないようにしているのだそう。「大きいと重くて動かしにくいでしょう。鉢も素焼きや陶器に植え替えると重いので、プラ鉢で育てているものも多いんですよ」

教えてくれたのは さとうゆみこさん


「green & knot」主宰。フラワーショップやインテリアシ ョップ勤務、専門学校の講師を経て、現在はフラワーコー ディネートから空間スタイリング、グリーンアドバイザーまで、植物のあらゆるジャンルで活躍している。

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