【家を建てたあとに必要なお金】値上がりがつづく火災保険料を安く抑えるには?
※Come home! webに掲載された記事を転載しています
「マイホームを建てたい!」。そう決意したら、さっそく次のステップへ。でも、何からスタートしたらいい? 誰に相談すべき? など、分からないことばかりですよね。やることが多い家づくりをスムーズに進めるためには、前もってある程度の知識を蓄えておくことが大切です。そこで、家づくりをはじめるにあたり、最低限知っておきたい基本をご紹介。マイホームを計画し始めたある家族とともに、その流れを確認していきましょう!
この物語の主人公は東京に暮らすOさん家族
都内下町エリアの賃貸マンションに暮らす4人家族。「いつかはマイホームを」と頭にはありつつも、仕事や子育てなどで落ち着いて考える余裕がなく、時間だけが過ぎていきました。けれど、2人目の誕生を機に、いよいよ本格的に家づくりが始動!
マイホームを建てるのに必要なお金の知識が身についたOさん家族。けれど、そこで安心するのはまだ早い。実は、家を建てたあとにも、お金はかかります。それはなぜ? そこで、またまたFP・内田さんの元へ相談に。
土地と建物にかかる固定資産税は年1回支払う
パパ:webや本で調べていると、家を建てたあとにもお金がかかる! という記事を見ました。それはどんなお金ですか?
内田さん:はい、まず住宅を取得すると、半年後に土地と建物にかかる「不動産取得税」の支払いが必要になります。「固定資産税」や地域によっては「都市計画税」も毎年支払うことになります。
パパ:税金か。でも、まぁそれは仕方ないな。
値上がりがつづく火災保険料も必須
内田さん:あとは火災・地震保険料ですね。最近は、自然災害が多いため、値上がりが続いています。水災保険については、ハザードマップを参考にしながら、その土地がもっている水災リスクに応じた保険料にするという流れになってきています。もし、自然災害に弱い土地に家を建てるとなると、保険料が高いだけでなく、万が一の事態が発生したときマイホームを失って、ダブルローンになってしまうことだって考えられるんです。なので、土地選びはハザードマップもしっかり確認することをおすすめします。
パパ:マップ見るのは得意なので、上手いことできそうだな。
内田さん:火災保険料は、火事が起きたときに延焼しにくい構造になっているかどうかでも料金が変わります。耐火構造と非耐火構造とでは保険料が半分くらい違うんです。家を所有している期間はずっと支払い続けなければならなくて、築年数が上がるにつれ火災保険料も値上がります。退職後は年金生活になり多くの方は所得が減るため、火災保険料が負担になってしまうことも。初期費用はかかるかもしれませんが、耐火構造で建てるほうが結果的にお得になることもありますよ。
パパ:そうか、そういう視点はなかったな。お得になって火事にも強いなら、そのほうがいいですね。
住宅修繕費の積立もお忘れなく
内田さん:そして、住宅修繕費ですね。家は使うにつれ老朽化します。外壁、屋根、配管など、劣化しやすい部分の修繕は必要になってきます。賃貸住まいだと、借主ではなくオーナーが直してくれますが、マイホームはご本人が直さなければなりません。家を建てたばかりのときは実感はないかもしれませんが、毎月約1~3万円の積立をしておくと、なにかあったときに助かります。
ママ:家を建てる前に壊れたときのことって想像しにくいけど、きっとそういうことってあるよね。
パパ:そうだね。でも、そう言われると、建てたあともいろいろお金ってかかるんだな。ちゃんと支払い続けられるかドキドキしてきたよ。
ママ:大丈夫でしょ。株でいっぱい儲けたって言ってなかった?
パパ:そんなこと言ったことないけど…。でも、お金のこと、相談してよかった。何も知らなかったら借りれるだけ借りてたかもしれないし。現実的なところを知れたのは、大きかった。
ママ:予算も決まったんだから、工務店に行ってみない?
パパ:そうだね、そうしよう!
illustration:シホ
Profile
FPオフィスツクル代表 内田英子さん
ファイナンシャルプランナー。CFP、FP1級、消費生活アドバイザー、消費生活相談員、住宅ローンアドバイザー。教育費から保険、住宅、資産形成、キャリア、相続まで幅広い視点で家計を診る家計の総合医。証券会社・保険ショップ勤務、専業主婦を経てひとり起業。ライフワークは金融教育。ライフプランシミュレーションを駆使した、心を埋もれさせないファイナンシャルプランニングが強み。
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