今日のひと色「グレー」

〜「カラーワークス」より vol.02 〜

こんにちは、カラーワークスの灰野です。
昨日は「白」についてお話させていただきました。今日のテーマは、「グレー」。

グレーは、主張しないので使いやすい、協調性のあるモノトーンです。控えめで、協調性があり、洗練さと大人っぽさを兼ね揃えたハードでシャープな印象があります。曖味な部分を「グレーゾーン」と呼んだりすることがあるように、グレーは中庸や妥協、無難さを意味し、個性のない、主張しない色としてとらえられることも多い色。すっきり見せる、協調する、というプラスの効果がありながら、曖昧で寂しさを感じ、憂鬱で没個性というマイナスイメージもあるグレーは、使い方にコツのいる色です。

無彩色の黒と白を混ぜてつくられるこの色は、石や砂、曇り空など、自然界に多く見られる一方、アスファルトやビルディング、オフィスの機械など、都会的で人工的、ハイテクなイメージも。

グレーの石だけで表現した石庭、墨の濃淡だけで表現した水墨画など、日本の伝統的なわびさびの世界に象徴される、洗練された簡素さにも深い関わりがあります。

この色のおとなしさや没個性は、ともするとマイナスイメージに解釈されがちですが、裏を返すと協調性に富んでいるとも言え、他の色と組み合わせたときに穏やかにその色の魅力を引き出す、器用な側面が。有彩色を引き立て、どんな色とも調和させるとても優れた色なのです。

都会的でミニマムなイメージのため、ファッションやインテリアの定番色としても欠かせません。赤とグレー、ピンクとグレー、ブルーとグレーはいずれも、おしゃれで洗練された色のコンビネーションです。主張がない色なので、単色での配色がまとまりにくく、グレーを使いこなす人は配色上級者と感じます。

グレーの壁面にアクセントの黄色いソファを入れることでおしゃれな印象に。インテリアにグレーを取り入れるなら、このようにアクセントカラーをうまく取り入れていきたいですね。

←その他の「カラーワークス」の記事はこちらから