今日のひと色「ブラウン」

〜「カラーワークス」より vol.04 〜

こんにちは、カラーワークスの灰野です。今日のテーマは、幅広いバリエーションをもつ、ぬくもりのある暮らしの色「ブラウン」。

ブラウンは、落ち着き、ぬくもり、懐かしさを感じさせ、安定的な印象を与えます。マイナスイメージでいうと、地味、野暮、古臭さを感じさせる色でもあります。

ブラウン系の色でまず想像するのは、木や土の色。大いなる大地の色、文字通りアースカラーとして、落ち着いたぬくもりと安定感のある穏やかさが好まれています。

「四十八茶百鼠」という言葉がありますが、これは江戸時代、茶系統とグレー系統の範囲内で多彩な色合いを見極め、1つ1つに植物や歌舞伎役者の名前をつけて楽しんだ、粋で洗練された江戸庶民の知恵の色のこと。このことでもわかるように、茶色は幅広い多様な範囲をカバーする色でもあります。

派手さはないけれど、真の優しさを感じさせる色で、セピア色の写真やあたたかな間接照明の色などに象徴されるように、懐かしさ、ノスタルジー、安心感などをもたらします。



また、パンや焼き菓子、キャラメル、チョコレート、コーヒー、焼いた肉など、おいしさを表す色でもあります。

住宅建築でも木の素材感を生かした建材は多用されていて、インテリアとは非常に密接な色。そのバリエーションは多岐にわたり、空間の目的や好みに合わせて選ぶことができます。

身のまわりを見ても、衣食住それぞれにブラウンの色は多く見つかるはず。暮らしに密着した、私たちにとってごく身近な色といえるでしょう。

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