家具づくりのプロが唸るほど、美意識と技が宿ったブックシェルフ

令和の家具事典
2024.05.14

※Come home! webに掲載された記事を転載しています


ICCA(イッカ)」が取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。

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No.13
「端麗なブックシェルフ」

 

なんとなくを感じてもらうために


なんとなく美しい。なんとなく良く出来てそうな感じがする。
作り手たちは、その「なんとなく」をお客様に察知していただけるように、日々技術の研鑽と、デザインの探求をしています。

このパッと見はとてもシンプルな、なんとなく美しい棚。
実は、プロが唸る類の、美意識と技の粋が宿っている家具です。

 

美しさの完成度


この棚は、剣留(けんどめ)と呼ばれる極めて複雑な技術によって接合されています。
剣留は、縦と横の、装飾面が途切れないように綺麗につなげるための技法。

この技によって5本の帯のような面取り意匠が途切れずにつながっています。

この、面取り意匠がつながっているかどうか、きっとそれは言われてはじめてきづけるような些細なこと。でも、ここに手間暇をかけることによって、美しさの完成度が高まる。
その完成度の高さこそ、「なんとなくいい」という感覚を引き出すものなのではないか、私たちはそう考えています。

 

「玉杢」と呼ばれる泡のような木目


引き出しの前板には玉杢(たまもく)と呼ばれる木目を備えた欅(けやき)材が採用されています。
玉杢の欅はその希少性から、薄くスライスして貼ってその木目を楽しむ、というような使われ方をするほど高級な材。その材を惜しみなく板でそのまま使う、贅沢な材料使い。

さらに、この見どころのある木目の材を、左右で線対称に使っています。
木目が左右反転して同じであることから、ダイナミックなその柄もシンプルに纏まってみえる。

この木目の見せ方も、均整の取れた美しさを生むひとつのエッセンスとなっています。

材料選びからその使い方、そして接合の仕方、装飾面、造り手のあらゆるこだわりが詰まったブックシェルフです。

「端麗なブックシェルフ」
W81.7cm×D36.8cm×H92.2cm
MATERIAL:杉材、欅材

 

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