小さな家にもOK! 置く場所を選ばない縦型ショーケース

令和の家具事典
2024.05.27

※Come home! webに掲載された記事を転載しています


ICCA(イッカ)」が取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。

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No.26
「スマートなガラスショーケース」

 

場所を選ばない縦長のショーケース


すらりと縦に長い上品な佇まいのショーケース。
全面ガラスのショーケースの形は様々ありますが、縦長のものは、中でも人気が高い形状のひとつです。

ガラスショーケースというジャンルの家具は、収納という使い方よりも、お気に入りを展示する、コレクションケースとして使われることが多い印象です。

必ずしも暮らしの中でなくてはならない家具ではない。でも、あると暮らしに彩りが生まれる、贅沢な家具と言えるのかもしれません。

しかし、コレクション用の家具のために、なかなか大きなスペースを確保するのは難しい。なので、このような場所を選ばず、それでいて一定の展示スペースがある縦長のショーケースに人気が集まっているのかもしれません。

この家具も、幅、奥行き共に39cmと、とてもコンパクト。
ちょっとした隙間さえあれば、どこでも配置できそうです。

 

職人泣かせの片開き扉


片開き扉とは、片側に丁番がついている、ドアのように開く扉のこと。
縦長の形状の家具の場合、扉の横幅が狭いため片開き扉の開閉が用意で、使い勝手がよい構造といえます。

ただ、造り手からすると片開き扉や観音扉と言った扉は、調整が難しく、家具修繕に着手するための、仕上がりイメージの相談をする際に、職人が「ちょっと大変そうだなー」という雰囲気を出します。

難しい理由は、カチッと気持ちよく家具が収まるように、コンマ数ミリ単位で調整が必要なためです。

家具は四季を通じて、収縮、膨張を繰り返します。
例えば、夏頃にピタッと来るように調整した片開き扉が、冬になると木が収縮して閉まらなくなるということが起こります。

今の季節、そして、これから訪れる季節を想定して、落とし所をどこにするのかを考え、調整するというのが極めて難しい作業なのです。この手の扉は、職人たちに嫌がられますが、毎回、気持ちの良い仕上げになっています。もちろんこの縦長のショーケースも。

 

自宅の小さな癒やしスポットをつくる


大好きなものに囲まれた空間は、やっぱり癒やされるし、日々の暮らしに元気を与えてくれます。しかし、なかなか理想通りに空間を仕上げきるというのは難しい。

まだ子供が小さかったり、スペースが足りなかったり、予算の問題もある。
現に、私の自宅も子供がまだ小さいため、取り入れる家具やその配置に制約があり、思い通りにはやりきれていません。

それでもスポットでも、このようなコンパクトな展示ケースを置いて、好きなものを展示したり、家族の写真を飾ったりして、目にした時にほっこりした気持ちになれる場所を作ると、それだけで暮らしに活力が生まれるということもあります。

お気に入りのショーケースに、お気に入りを飾って、自宅にパワースポットをつくってみると、より前向きに暮らしを楽しめるかもしれません。

「スマートなガラスショーケース」
SIZE:W38.8cm×D38.8cm×H108.8cm
MATERIAL:楢材

 

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