「令和の家具事典」6月は「CONNECT（コネクト）」が北欧インテリアをご紹介

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

「カール・ハンセン＆サン」のYチェアや「アルテック」のスツール、「ハンスJ.ウェグナー」のデイベッドなど、“名作家具”として語られる北欧家具。でも、「自分の家で使う」ことを考えると、日本の住まいに置いたときのバランスや使い勝手など、デザイン以外のことも気になりますよね。

6月の「令和の家具事典」では、北欧インテリアのウェブショップ「CONNECT」が登場。北欧家具の魅力と使い勝手について、徹底解説していただきます。連載開始を前に代表の高木智仁さんにお話しを伺いました。

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香川県・丸亀から全国に北欧インテリアの魅力を発信

香川県丸亀の市街地から車で30分ほど。周りを田んぼに囲まれたのどかな場所に「CONNECT」はあります。以前は実店舗を構えていましたが、2021年9月からはお店を閉じ、このスタジオスペース「CONNECT HOUSE Planning Studio（コネクトハウスプランニングスタジオ）」から、SNSを駆使して全国に北欧家具の情報を発信しています。

インテリアは好きだけど詳しくない
そんなお客様の悩みに応えたい

「『CONNECT』は家具・照明のセレクトショップなので、ひとつのブランドに偏らず、いろいろな品揃えで、組み合わせをご提案できます。だからショップを開いていた時代も、詰め込みすぎないことを意識して、シーンごとにスペースを区切り、テーブル、椅子、照明を組み合わせてゆったり展示していました」と語る高木さん。それは従来の家具屋さんとは真逆のアプローチでした。

スタジオの広さは約400㎡。ダイニングやリビングなど、コーナーごとに実際の「家」を再現して、コーディネートを提案している。

「たとえば東京などの都市部では、おしゃれな家具ショップはあるものの、ブランド直営店が多いため、違うメーカーの家具を1か所で見ることができません。いっぽう、地方の家具屋さんで、広いスペースに椅子なら椅子だけ、テーブルならテーブルだけズラーっと並んでいる光景をご覧になったことはありませんか？　

家具にはいろいろなバリエーションがあるので、売る側の立場からすると、つい、たくさんの種類を見てもらいたくなるんですよね。でも、お客様の立場で考えると、自分の家にテーブル、椅子、食器棚、照明……と組み合わせたときに、居心地のいいバランスが知りたいと思うんです。つまりコーディネートの提案です」

「お客様の大半は『インテリアは好きだけど、詳しくはないんです』とおっしゃいます。北欧家具がよさそうだという感触はあっても、実際に「コレ」とまでは、まだ決めきれていないという方がほとんどです。だから、こんな組み合わせがありますよ、という例をたくさん見ていただけるように心がけています」

照明は、家具以上に選ぶのが難しいアイテム

「照明は、電気配線の問題もあって、家具屋さんで展示してあっても、デザイン以上の話、つまり取付方法や電気系統の話まで、深く接客するのが難しい分野です。かといって、照明だけを取り扱うショールームでは、実際に家具と組み合わせたときに、どんなふうに光がまわるかを体感することが難しいもの。たぶん、都会で僕らのような品揃えで、家具と照明をセットで提案するスペースを確保するのは、コスト面で難しいと思いますよ」

ローカルだからできることを追求した結果、今の「CONNECT」の形ができ上ったのですね。

物を売るより、空間＝暮らしを提案

「1つのアイテムを販売するというよりも、たとえば『このテーブルがいいな』と思ったら、テーブルに合う椅子はどれがいいか？　合わせる照明は？　テーブルに並べる食器は？　足元にラグもほしいね……というように、空間全体を整えるお手伝いができたらいいな、と思っています。だから、Webショップでは家具だけでなく、雑貨や食器も扱っています」

「yumiko iihoshi porcelain（ユミコイイホシポーセリン）」（写真上）をはじめとしたテーブルウエアや、「LEMNOS（レムノス）」のカッコー時計（写真下）などの生活雑貨も含めて、3700ほどのアイテムを取り扱っている。

さらに「CONNECT」のユニークなところが、SNSでの発信。インスタグラムだけでなく、YouTubeも、ほぼ毎日配信しているというから驚きです。

「カール・ハンセン＆サン」のテーブルを組み立てる手順を動画で紹介。

「メーカーさんが直営ショップを持つ時代に、仕入れをして販売する自分たちの役割は何だろう？　と考えると、ただ売るだけでなく『インテリアってこんなに楽しいよ。住まいを整えるっていいもんだよ』って発信できる場でありたいと考えています。SNSでの発信に本格的に取り組み始めたのが５、６年前。今ではWebメディアの上にECショップが併設されているくらいの意識でやっています」

オンライン接客のいいところ

1年前に実店舗を閉じ、Webショップとオンライン対応の情報発信をする場として生まれ変わった「CONNECT HOUSE Planning Studio」。「思い切った決断ですね？」とその理由を聞いてみました。

「コロナがきっかけで、実店舗を閉じてオンライン中心の接客にシフトしましたが、インテリアこそ、オンライン接客が向いていると実感しています。

なぜなら、家の中のものって、家族で使うものだから、家族が一緒になって考えたほうが『後悔しないお買い物になる』と思うんです。店頭でスタッフの話を聞くと、目の前に物があるから、ついつい『わかった感じ』に陥るんですよね。

でも、オンラインだと、ソファの張地の触り心地とか、強度とか、お手入れ方法とか、触れていない分、確認したいことが次々出てくる。自宅のリラックスした状態で、じっくりやり取りしたほうが、冷静に『納得して買えた』という感想をいただいています。

家族でスケジュールを揃えてショップ巡りをするのも、なかなか大変ですから、オンライン接客を大いに活用していただければと思います。

よかったら、まずは僕たちが日々、発信しているブログやインスタライブ、ユーチューブなどを覗いてみてください。ここである程度『予習』をしていただいて、『これいいな！』とか『これ、好きかも』というアイテムが出てきたら、ぜひオンラインでご相談ください」

明日から始まる連載では、日々情報発信している「CONNECT」ならではの視点で、北欧家具が持つ「シンプルで心地よい暮らし」を提案していただきます。どうぞ、お楽しみに！

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