片づけで人生はきっと変わると思いますVol.2  フラワースタイリスト 平井かずみさん

暮らしのおへそ
2016.08.03

 

 

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2年目からはカフェを離れて自宅で。「イカニカ」をオープンしてからはお店で。今では、100名以上の生徒をかかえ、空くのを待つ人が大勢いるほどの人気っぷりです。さらに、雑誌での連載や、著書の出版など、その活躍の場は大きく広がりました。

 実は7年前、サラリーマンだった夫の康二さんが会社を辞めました。1年間は平井さんが働き、康二さんは、次の道を探しながら、家事や料理を担当。そのとき自宅に招いた友人たちの間で、「康二さんの料理がおいしい!」と評判になり、カフェオープンのきっかけにもなったそうです。その間も「きっとなんとかなる!」と明るく乗り切ったのがすごいところ。

 自称「ハリキリガール」の平井さん。今まで全速力で走り続けてきました。朝、早起きをして花市場に行き、教室で教えてから、雑誌の打ち合わせに。やっと仕事を終えて帰宅すると、夕飯を食べ終えた頃には、燃料切れでソファーになだれ込んで眠ってしまうこともしょっちゅう。

「いっぱいいっぱいになっていたんですよね。自分がすり減っていくのを、なんとなく感じてはいたけれど、立ち止まれなかったんです」と語ります。

 誰でも「頑張る」より「やめる」ことの方が難しいもの。ものを減らし、整理整頓をすることは、足元の見通しをよくし、立ち位置を確認するために、なかなか有効な手段だったよう。

 人の目に触れない場所を見直し、きれいに整える。そんな作業を通し、心を磨いて、力を蓄えて……。そんな平井さんの手から、これからどんな花が生まれるのかが楽しみです。 

『暮らしのおへそ』vol.21より text:一田憲子 photo:米谷享

Profile

平井かずみ

Hirai Kazumi

家具ショップ「タイム&スタイル」勤務を経て、フラワースタイリストに。草花がもっと身近に感じられるような「日常花」を提案している。ご主人の康二さんと共に東京、自由が丘の「カフェ イカニカ」を主催。ここを拠点に「花の会」を開催。http://ikanika.com

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