部屋に彩りを与える一脚を。【マルニ木工】Takoアームチェアの誕生まで

令和の家具事典
2024.10.24

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

 

「日本の住文化を高めたい」そんな思いで創業したマルニ木工は2023年で95周年。
創業以来変わらず木製家具にこだわり、「工芸の工業化」をモットーに、職人の手仕事と機械加工のバランスを追求した家具を皆さまに提案しています。
「令和の家具事典」ではマルニ木工のこと、そして私たちが作る家具のことなどをお届けしていきたいと思います。
少しでも皆さまの暮らしのお役に立てますように。

 

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#23
優雅でエレガントなTakoアームチェアVol.1
Takoの誕生まで


優雅でエレガントなTakoアームチェア。
文字をそのままローマ字読みして、「タコ」と読むTako。

デザイナーの深澤直人氏から提案された椅子はオーガニック(有機的)な形をしており、とても複雑な形のため木材でどのように作ろうかと悩みました。
模型と3D図面をもとに木目の方向や強度を考慮しながら進めていきます。
第一次試作でデザイナー確認後に、細部や座り心地の調整、強度試験、量産することを想定した試作など、 出荷できる状態になるまで繰り返し何度も試作を作りました。この工程のすべてが職人による手仕事です。

 

モットーは「工芸の工業化」

マルニ木工は機械加工と職人の手作業のバランスをとても大切にしています。これを私たちは「工芸の工業化」と呼んでいます。工芸品のような家具を工業化(機械を使用)して量産しています。熟練した職人の手によって作られた試作品とまったく同じものを工場で生産するために、CNC加工機のプログラマーは木の特性や加工のことを熟知しており、刃物をどこからどう当てて加工するかを決めていきます。様々な刃物を使い分けて繊細に加工ができるようプログラムを作る、これもひとつの職人技です。

すべて加工されたパーツが完成したら、それらを組み合わせ磨いて形を整えます。この磨き工程は人の手の感覚が頼りです。最終の形を決定する繊細な作業で、社内でも限られた職人にしかできない難しい工程です。

 

空間に花を生ける

Takoのデザインは、深澤直人氏が今まで手がけた椅子とは少し異なったアプローチでした。定番になったHIROSHIMAアームチェアは、存在感がありながらも主張しすぎることなく周囲と馴染み、空間をすっきりと整える役割を持っています。それに対してTakoは、生活の豊かさや余裕のある整った空間の中に、彩りをそえる道具の一つとなるように生み出されものでした。


Takoが持つ空気感は、豪華なフラワーアレンジメントというよりは、床の間にひっそりと飾られた一輪の花といった方が近いかもしれません。やわらかな曲線でつながれたフレームや丸く削りとられた座面のかたち。ダイナミックで印象的なシルエットでありながら、どことなく漂う清らかな佇まいをまとっています。

次回はTakoアームチェアのバリエーションをご紹介いたします。

Takoシリーズはこちらから
Tako | マルニ木工オンラインショップ|Maruni Online Shop

 

 

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