コロナ禍の中で始まった人々を繋げる丸いテーブル作り【マルニ木工】EN Vol.1

令和の家具事典
2024.10.29

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

 

「日本の住文化を高めたい」そんな思いで創業したマルニ木工は2023年で95周年。
創業以来変わらず木製家具にこだわり、「工芸の工業化」をモットーに、職人の手仕事と機械加工のバランスを追求した家具を皆さまに提案しています。
「令和の家具事典」ではマルニ木工のこと、そして私たちが作る家具のことなどをお届けしていきたいと思います。
少しでも皆さまの暮らしのお役に立てますように。

 

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#28
縁をつなぐ形EN Vol.1 ~誕生の裏側~


2022年にデンマーク人のセシリエ・マンツとの新しい取り組みが始まりました。実に10年以上ぶりとなる新規デザイナーの起用です。今回はそのセシリエ・マンツとともに作り上げた「EN」(えん)という名前のシリーズをご紹介いたします。

 

セシリエ・マンツのルーツ

陶芸家のご両親とともに幼少期には、有田焼で有名な佐賀県に暮らしたこともあるデンマーク出身のデザイナーであるセシリエ・マンツ。
幼いころからモノづくりを身近に感じ、“オブジェクト”、“モノ”の細部に宿る機能性、また機能美と工芸品のつながりを大切にしています。

 

デザイナーがラウンドテーブルに込めた想い

初めての打合せの後、セシリエ・マンツよりラウンドテーブルをデザインすることの提案がありました。


日常生活での多くの活動はテーブルや椅子の周りで起こります。家族・人々がそれらの周りに集まり、体験や想像が生まれ、またその体験や想像を共感して繋がりが生まれます。それほどテーブルや椅子は生活の中でとても重要な要素の一つです。
彼女がラウンドテーブルを選択した理由はそこにありました。

人々が集まるきっかけ、団らんや平等なども含めたコンセプト。
この時点ではまだ名前のないラウンドテーブルの製作が始まりました。

セシリエ・マンツが今までデザインした作品の特徴を理解し「言語」や「意図」の共通認識を整理するということでした。商品開発がスタートした直後、世間はコロナ禍真っただ中。オンラインミーティングが定着してきていたとは言え、デンマークと日本という距離も時差もある環境の中、自由に行き来できない中でデザインのすり合わせを行うことはとても難しい作業でした。商品開発担当者はセシリエ・マンツというデザイナーを誰よりも理解し、彼女の「言葉」や「意図」を作り手である試作職人や工場現場へ丁寧に伝えENシリーズを作り上げていきました。

提供されたデザインからほぼ完成に近づいたころ、名前を考え始めました。
日本語では 円、丸、縁 という意味のある”えん“。実はデンマーク語では 1、ひとつ目を意味する言葉でした。
コンセプトは人々を繋げる丸いテーブル、そしてマルニ木工との最初の取り組みであること、それ以上の説明は不要なほど、「EN」はしっくりとくるネーミングです。


テーブルを囲み、中心を眺め語らい新しい創造ができる、そんなコンセプトのテーブル「EN」、ラウンドテーブルをご検討の方には、ぜひその製品の背景も合わせてお勧めしたいアイテムの一つです。

次回はもう少しENのデザインを深堀りした内容をお届けします。

ENシリーズはこちらから
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