柔らかで軽やかな印象と抜群の座り心地が同居する【天童木工】柳宗理デザインのダイニングセット
※Come home! webに掲載された記事を転載しています
#12
スタッキングチェアとシェルチェア
柳宗理デザイン、2つのダイニングセット
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#01でバタフライスツールをご紹介しましたが、柳宗理氏のデザインした家具はそれだけではありません。今回は2つのダイニングセットを紹介します。
異なる印象のダイニングセットですが、いずれもバタフライスツールに通じるたおやかな曲面が魅力を引き立てています。
曲線と直線の絶妙なバランス
1つ目は、明るい木肌とはっきりとした木目が特徴のホワイトアッシュを使用したダイニングセットです。チェアとテーブルのいずれも、ディテールに目を向けるとたおやかなカーブを描いており、柳宗理氏の手ざわりからうまれたことを実感します。
また、材料のホワイトアッシュは、適度に耐久性があり、しなりもあることから、家具の材料として非常に優れた特性を持っています。その特性から野球のバットにも採用されていることは良く知られています。
チェアは背もたれと座面が成形合板、脚部が無垢材でつくられており、曲線と直線のコントラストが際立つデザインに仕上げられています。
背もたれのカーブは一見深いようにも思えますが、実際に座ってみると、背中を程よくホールドし、安心感が得られます。背もたれの上部、特に背中の当たる真ん中の部分は端部が丁寧に丸く加工され、もたれかかった時の背当たりの良さも考えられています。座面は三次元成形にによって身体に合わせたカーブを描いており、板座でも張座でも快適に過ごすことができます。
チェアはスタッキング(積み重ね)も可能です。
座面の下で交差する貫(ぬき)と呼ばれるつなぎ材を座面のかたちにあわせたカーブを持たせることで、積み重ねた時も安定感が得られるよう工夫されています。
また、この工夫は後ろから見た時に座面が浮いているように見え、軽やかな印象にもひと役買っています。
テーブルは天板の角に丸みを持たせた優しいデザイン。当社らしく周囲の縁材も成形合板で仕上げ、シンプルですがこだわりと工夫が凝らされています。
脚はしっかりとした太さのある無垢材ですが、下に向かうにつれてゆるやかに細くしています。
重厚感があるようで柔らかさも感じられるテーブルです。
高度な成形合板からうまれる唯一無二のシェルチェア
2つ目は、サペリ材と金物脚を組み合わせたダイニングセット。
サペリは光沢があり、赤みを帯びた色と美しい木目が特徴で、家具以外ではギターなどの楽器に使われることもあります。落ち着きがあり、高級感も演出できる木材です。
異素材と調和したデザイン
元々は紙で手遊びしながら、折り曲げることで輪のようなかたちをつくることに行き着き、これが発展したことで椅子となったデザインでした。高度な成形技術により背と座を一体化し、貝がらのような立体的なフォルムから「シェルチェア」の愛称で呼ばれています。
有機的なフォルムが身体にフィットし、もたれかかった時に感じる程よい“しなり”も成形合板ならではの面白さです。
テーブルは柳氏の思想を受け継いだ「柳工業デザイン研究会/YANAGI DESIGN」によるデザイン。天板はサペリのほか、メラミン樹脂もご用意しています。メラミン樹脂は傷や汚れに強く、耐熱性や耐水性にも優れています。お子様のいるご家庭にもおすすめです。
ハードな印象を与えがちな金物脚ですが、しなやかに曲げられたパイプの組合せによってソフトな印象にさえ感じられます。内側に大きく入り込んでいることから、生活動線も妨げません。
チェア:T-3035AS-NT/SP
https://shop.tendo-mokko.co.jp/shopdetail/000000000127/
材料:ホワイトアッシュ(ナチュラル/SP色)
サイズ:W475 D503 H720 SH430(mm)
※張座タイプもございます
テーブル:T-2671AS-NT/SP
https://shop.tendo-mokko.co.jp/shopdetail/000000000096/
材料:ホワイトアッシュ(ナチュラル/SP色)
サイズ:W1600 D900 H700(mm)
チェア:T-3036SP-ST
https://shop.tendo-mokko.co.jp/shopdetail/000000000129/
材料:サペリ(ST色)
サイズ:W444 D495 H714 SH428(mm)
テーブル:T-2730SP-ST/ME-NT
https://shop.tendo-mokko.co.jp/shopdetail/000000000116/
材料:サペリ(ST色)/メラミン樹脂化粧板(ホワイト)
サイズ:W1350 D800 H700(mm)
※W850 D850タイプもございます
■柳 宗理
1915年 東京都に生まれる。
1938年 東京美術学校洋画科を卒業後、1942年に坂倉準三建築研究所に入所。
1953年 柳工業デザイン工業会を設立。
1977年 父である柳宗悦の創設した日本民藝館館長に就任。
2002年 文化功労者に選定される。
1940年に山形県天童市で創業。無垢材よりも強く、軽く自由な形に成形できる「成形合板」を日本でいち早く実用化し、デザイナーや建築家といったクリエイター達との協同によって多くの名作と呼ばれるロングセラー家具を生み出してきました。その実績は一般家庭から、企業の上級エリア、中央官庁まで多岐にわたります。熟練の職人技と豊かなデザインは確かな品質と快適な暮らしをお届けいたします。
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