薄くて軽くさらりとした手触りが心地いい 村上祐仁さんのうつわ

〜「Fosset／フォセット」より　vol.28〜

今日は静岡県藤枝市で作陶されていてる、村上祐仁さんのうつわをご紹介いたします。シンプルで美しいフォルムが魅力の村上さんの作品。さらりとした手触りが心地よい日常使いのうつわです。

村上さんは、高校卒業後に多治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学んだ後、青木良太氏のアシスタントを経て独立されました。使い手に出来る限り寄り添いたい、器を手にした人が笑顔になって欲しい、そんな想いで日々うつわを制作されています。

刈谷に移転後、ご挨拶を兼ねて村上さんの工房へ伺いました。豊かな自然に囲まれた穏やかな空気が流れている場所。山の動物たちも顔を出すこともあるそう。一面に広がるお茶畑と緑豊かな風景に癒されました。

できたばかりの器も手に取らせていただきました。口に触れるところは薄く作られていて、口あたりがとても滑らか。「器は日々の暮らしの中で無意識に手にしたり口にしたりするもの。だからこそ、肌や唇に触れる感覚に繊細であること、優しい仕上がりにも心掛けています」と村上さん。ひとつひとつの作品はあたたかみを感じる、柔らかな曲線が印象的。どんなお料理も美しく見せてくれる、心強さがあります。磁器土（半磁器）を使用された村上さんの器は硬く、見た目以上に丈夫ですよ。

こちらは、見せていただいた新しく作られた窯。これからどんな作品が出来上がるのか、とても楽しみです。

器を通して人と繋がることをテーマに活動されている村上さん。古い木造茶工場を改装された「お山の道具店」も営まれています。お近くに行かれる際には村上さんご夫妻で営むお店にも足を運んでみてくださいね。

お気に入りのうつわはお料理の満足感を高めてくれると思うんです。頑張ってお料理をする日も、普段のお料理も、好きなうつわで楽しく充実した時間が過ごせたら嬉しいです。日々のうつわにおすすめしたいひとしなです。

←「Fosset／フォセット」の今日のひとしなはこちらから

←このほかの「今日のひとしな」はこちらから