粉のはなし ~『たべるとくらしの料理帖』より Vol.4【レシピ】

『たべるとくらしの料理帖』
2026.03.26

発売中の『たべるとくらしの料理帖』より
一部抜粋してお届けします


この本は、「たべるとくらしの研究所」という名前の、ちいさな研究所を営む二人が書いています。この本に収めた文章は、月に一度、半年間お届けしていた定期便に添えていた 「お手紙(便り)」の中から抜粋、加筆したものです。定期便では、定番の瓶詰めを中心に、その季節に採れた作物を使った焼き菓子やジャム、調味料などをお届けしてきました。発送の直前、そのときに感じたことを、できたてのまま言葉にして綴り、瓶と一緒に箱に詰めて送る。このやりとりを、私たちは「瓶と便(たより)」と呼んでいます。この試みは、2019年からおよそ6年間、形を変えながら続いてきました。本書は、その積み重ねの中から、いくつかを選び、あらためてまとめたものです。そんな二人で、この本を書いています。


 

「粉のはなし」

土地に合った小麦があるからには、
それをよく知り、使っていきたい


以前、小麦の背景が気になり調べたことがあります。それ以降、暮らしの中で使う粉は、お菓子から料理まで、北海道産の減農薬の地粉を主に使用しています。

地粉とは、その土地で育ちやすい小麦からできた粉のこと。作物には品種ごとに土地との相性があり、合えば育ちも味もよくなります。結果として農家の負担は減り、消費者は安心して使える。そんな自然な循環が生まれるのではないかと考えたからです。

小麦粉というと、パンは強力粉、お菓子は薄力粉、うどんは中力粉というイメージが一般的ですが、地粉は料理からおやつ、パンまで幅広く使えます。実際に試してみると、天ぷらやお好み焼き、お菓子全般はもちろん、カンパーニュ用としてパン屋さんが選ぶほど、粉の個性がダイレクトに表れます。

市販の「〇〇ブレンド」に地粉が配合されるのも、味のよさゆえ。

土地の粉を知り、使うことは、暮らしの中から農業とつながるひとつの方法だと思うのです。

 


 

たべ研のミックス粉
小昼粉

たべるとくらしの研究所が考案する「小昼粉(こびるこ)」と呼ぶミックス粉。農家の10時と15時の休憩にいただくおやつを小昼と呼び、その小昼にちなんで、甘すぎない食事っぽいおやつがいろいろつくれます。粉物を食べる楽しみからつくる楽しみ、そして粉を選ぶ楽しみまで味わえます。

【材料(総量400g)】
小麦粉 350g
砂糖 40g
ベーキングパウダー 10g
塩 1g

【作り方】
すべての材料をボウルに入れて泡立て器でよく混ぜる。一度ふるうとよい。

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小昼粉の応用レシピ
豆腐ドーナツ

【材料(作りやすい分量)】
小昼粉 50g
絹ごし豆腐 50g
揚げ油 適量
きなこ 小さじ1
砂糖 小さじ1

【作り方】
1.ボウルに絹ごし豆腐を入れて、泡立て器で崩したところに、小昼粉を加える。
2.ベトベトするのでゴムベラでまとめる。
3.170℃の揚げ油で、生地をスプーンでひと口大にすくって揚げる。
4.きなこと砂糖を合わせておき3にまぶす。
*手で成形する時は、手を水でぬらすと生地が手につきにくい
*シナモンをまぶしても美味しい

 

たべるとくらしの料理帖』より
文、レシピ、撮影:安齋明子、安齋伸也

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「たべるとくらしの研究所」

安齋伸也さんが理事長、明子さんが副理事長を務め、北海道蘭越町を拠点に、自らの生活や仕事を実験台として「たべるとくらす」にまつわるあれこれを研究している、たったふたりの研究所。

月に一度、北海道札幌市の「鹿ビル」内のレストラン「鹿キッチン」でふりまわれる、採れたて野菜を使った「たべ研」の料理にはファンも多い。瓶詰めなどをお便りとともに届ける「定期便」やオンラインでの食品販売も。

Instagram @taberutokurashi

Profile

 

安齋明子

「たべるとくらしの研究所」副理事長。
理事長が作った野菜をオイル漬けや塩漬けなどの保存食にしたり、季節の果物を使ったジャムづくりなど、旬を保存する「調理・加工・レシピ開発」担当。

 

安齋伸也

「たべるとくらしの研究所」理事長。
種まきから収穫まで、農薬や肥料を与えない自然栽培と呼ばれる方法で育て、収穫する「果樹・畑」担当。イベント企画や大工仕事など守備範囲は広い。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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