50代60代のペタンコ&うねり髪を、ふんわりきれいにする方法【前編】

こんにちは、藤岡ちせです。40代まで東京やN.Y.でヘアメイクアーティストとして活動していましたが、50代で地元の高知にアトリエを開き、マンツーマンのヘアメイクレッスンを行っています。この連載では、お肌の曲がり角を何度も曲がってきた方々にはきっと、お役に立つであろうお話をしていけたらと思っています!
さらさらヘアが
50代でクセ毛に変化!
今日は、アトリエにいつもヘアカットしにきてくれる、同級生A子の切実な髪のお悩みについてお話したいと思います。同級生ということは、私と同じ58歳。悩みもなかなか深いのです。
A子は小学生のときからのつき合いで、その頃の彼女の髪はさらさらなストレートロングヘアでした。小さなリボンがついたヘアゴムで“ウルトラの母”みたいなツインテールにしていて、とてもかわいらしく、私はそんなA子と“ウルトラの母”に密かに憧れていました。

その頃の私はというと、完全に母のおもちゃで、近所の美容院で乙女刈り(今でいう重たいマッシュルームヘア)にパーマネントをあてられ、異常に丸く大きな頭のキノコ少女でした(黒歴史)。キノコはいつか“ウルトラの母”になりたいと思っていて、ようやくロングヘアにしたのは成人してから。しかし、その頃にはツインテールはすでに時代遅れ。当時はロングヘアといったら工藤静香さんが全盛で、私は前髪を立たせるワザ習得に明け暮れていました。
A子は、私にないものをすべて備えた憧れの女子。そんなA子も、50代になり悩みを抱えることとなります。なんと、あのさらさらストレートヘアが、歳を追うごとにすんごいクセ毛になってしまったのです!
さらに髪質は弱々しい軟毛で、髪全体がぺったんこ。うねりも増し、度重なる白髪染めで毛はギシギシに傷み、抜け毛と切れ毛でアホ毛祭り。そんな髪のせいで、なんだか疲れて見えます(ごめんね、A子)。大人になると毛質が変わるっていいますが、これほど変わるものなのかと驚きました。
40代の頃までは、加齢による変化をネタに、キツめの冗談でふざけ合う仲だった私たち。爆笑しながら罵り合っていましたが、さすがに60代を前にするとだんだん冗談にならなくなり、最近ではお互い涙目で励まし合う空気に変わってきました。
そんなA子はつぶやきます。
「髪パッサパサだし、てっぺんがぺったんこで、なぜかいつも左側だけ花輪くんみたいに跳ね上がるし、湿度が多い時期はクセが暴れん坊将軍だし、ほんと大変! 一度まるっと剃り上げたら、あの頃のさらさらヘアにならないかな」
……残念ながら、なりません。
ということで今日は、A子と同じような髪質の変化やペタンコ髪にお悩みの方のために、私たち世代に向けたヘアセットの方法をお伝えしたいと思います。
01
前夜のヘアケアが
とっても大事
ヘアセットは、実は前日のヘアケア次第で仕上がりが変わってきます。それは、メイク前のスキンケアが大事なのと同じこと。詳しいヘアケア方法については以前この連載でもご紹介したので、こちらを参考にしていただくとして、中でも特に意識してほしいのは、洗髪後はドライヤーで髪を完全に乾かすこと。半乾きだと寝グセがつきやすいうえ、とっても傷みやすいのです。
アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメントなど)やヒートプロテクト剤を適量(多いとベタつくので注意)なじませてから乾かすと、キューティクルがはがれにくくなるのでおすすめです。
02
朝の湯シャンで
クセやうねりをリセット
寝グセができていたら、朝、その部分だけをちょこっと濡らして直すという人、多いのでは? でも残念ながら、それではクセはとれません。一時的にまっすぐになっても、湿度や頭皮から出る皮脂によって、またすぐに跳ねたりうねったりしてきます。寝グセはもちろん、加齢による髪のうねりは、根元からしっかりとることがめちゃくちゃ大切なのです!
そこで有効なのが、湯シャン。シャンプーは使わずお湯だけで軽く洗い、寝ている間に出た頭皮の皮脂を流し、髪のクセを根元からリセットする方法です。この朝のひと手間で、頭皮の匂いも気にならなくなるし、クセも直ってセットしやすくなるしで、1日快適ですよ~。
03
ドライヤーで乾かしながら
髪の流れをつくる
ただし、湯シャンをしただけでは安心できません。そのあとの乾かし方、特にドライヤーの風をあてる方向が、50代60代ヘアの仕上がりを左右します(前日の夜と同じく、アウトバストリートメントなどを適量つけるのをお忘れなく!)

まず、サイドやトップは、後ろから前に乾かすのが基本です。逆方向に風をあてるとトップにボリュームが出にくく、分け目がパックリしやすくなります。特に頭のハチが張っている方は、頭が四角いシルエットになって、“おばさんヘア”に見えてしまうので気をつけて。
次に、分け目部分は、分け目を消すように手を左右に動かしながら、頭頂部はつむじを消すように四方から風をあてます。つむじパックリさんや絶壁さんは、トップの毛を軽く真上に引っ張るようにして毛根を立たせると、後頭部がふんわりしますよ。
クセが強い部分は、毛の流れと逆方向に軽く引っ張りながら乾かし、根元のクセがとれてきたら、その毛が自然におりる位置で、周りの髪と馴染ませるように上から下に風をあてます。
最後に全体に冷風を上から下方向にあてると、セットした髪の流れがフィックスし、キューティクルも整うので、ツヤが出てまとまりがよくなります。
こうしてドライヤーの風をあてる方向を意識するだけで、ブラシでブローしなくても、手ぐしでセットできるようになります。ヘアアイロンを使う場合も、最初にこの乾かし方をしておくとセットしやすく、長持ちしますよ。
ただし、オーバードライにならないように気をつけてくださいね。静電気がおこるようなら乾かしすぎです。そうなるともうヘアセットできないので、水やブローローションなどをつけて乾かし直したほうが早いです。
さて、今日のところはここまで。
【後編】では、ヘアセットしたあとの仕上げについてお伝えしますね。
illustration:大賀美穂
text & photo:藤岡ちせ
cooperation:フクヤ建設住宅展示場
Profile
藤岡ちせ
ヘア&メイクアップアーティスト。テレビ、CM、広告、雑誌、ミュージックビデオを中心に活躍し、1998年から3年間、ニューヨークでも活動。美への探求心からハワイのボディトリートメントロミロミとフェイシャルを学び、自宅サロンを開くなど活動の分野を広げる。東京、鎌倉と移り住み、2019年に故郷の高知へ。住宅街の一角に、ヘアメイク、写真、オーガニックコスメなどを楽しめるアトリエ「APARTMENT102.」をオープン。
https://www.apartment102.net/
Instagram:@apartment_102_
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