働く布、手仕事&民芸もので冬支度
こんにちは、編集部の大塚です。いよいよ寒くなってきましたね。わが家ではこの時季、家じゅうのファブリックをいっせいに模様替えします。
洋服はベーシックカラーのものがほとんどなのですが、インテリアファブリックはカラフルで楽しいものを選ぶことが多いです。
とりわけ手仕事のものに目がなくて、選ぶものは国内外を問わず、人の手によるものや伝統の布もの。実際の暖かさだけでなく、素朴な織りや柄は見た目もあったかく感じます。
キリム
キリムとは、中近東の遊牧民たちが織るウール地の平織物。身近な動植物をモチーフとし、生活道具のひとつではありますが、色や意匠などじつにさまざまで、部屋の装飾としての役割も。
こちらは、数年前にナチュリラ別冊で岡尾美代子さんとのお仕事の際、撮影後に買い取らせていただいたもの。さすが岡尾さんが選ばれたものだけあって、一目惚れでした。当時の私にはちょっぴり高価で贅沢かな?とも思いましたが、こうして何年経ってもいいなぁと思えて活躍しているので、間違いのないお買い物でした。
ギャベ、ノッティング
寒くなってきたら、椅子の座面に。どちらも暖かいウール。
ギャベは岩手・盛岡への出張時に、ノッティングは都内の民芸展で購入しました。ギャベは南ペルシャ(イランの高原南西部)の遊牧民による手織り絨毯の総称。ノッティングは岡山・倉敷にある倉敷本染手織研究所による織物。最初に買ったギャベが無地だったので、ノッティングは楽しい色柄ものをチョイスしました。
イブル、ラリーキルト
イブルとは、韓国のキルト状のお布団。こちらは手仕事のものではありませんが、韓国の伝統的なファブリックだとか。表はコットン、中わたはポリエステルのため、洗ってもすぐ乾くので夏におすすめらしいのですが、お洗濯の乾きが悪い冬場にも寝具を清潔に保てるため、わがやではこの時季にも重宝。表面はサラッとしてますが、中綿入りなので十分暖か。ベッドスローにしています。
ラリーキルトは、西インド地方の伝統的な刺し子布。布を幾重にも重ねてステッチを施してあり、別名カンタとも。同じものがひとつとなくて、偶然が生んだようなデザイン。イブルの上にさらに重ねたりブランケットがわりに使っています。
ギャベ・カシュクリ
ギャベの中でも緻密な織のカシュクリのラグ。
色柄とも超絶好み♡で、サイズも使いたい場所にぴったりだった、まさに“運命の出逢い”の一枚。ギャベに描かれるものは、祈りが込められたものが多いそうなんですが、これは「生命の樹」と呼ばれる家族の健康と長寿を願うものが一面に。幸せを運ぶといわれる鳥もあちこちにいて、縁起物だとお店の方に言われたことであっさり陥落(笑)して購入。
スージニ刺しゅう
最後に、この秋出会ったかわいらしい刺しゅうのクッションをご紹介。
スージニ刺しゅうといってインドのビバール州ムザファプールにある小さな村の女性が、自分たちの生活のワンシーンなどを自由に刺しゅうしたもの。“ヘタウマ”なかわいらしさがなんともいえない!と、これまた一目惚れ。惚れっぽいけど直感を大事にするんです、と自分に言い訳します。
スージニ刺しゅうは、東京・九段下にある「GAYA」さんで。主にインドの手工芸を扱うお店です。店内には手刺しゅう、木版の染布などインド各地で買いつけてきた手仕事のものがずらり並びます。刺しゅうや更紗をオリジナルで仕立てたお洋服やバッグ、クッションなどどれも素朴な味わい。
こちらは、スージニ刺しゅうのコーナー。
壁にタペストリーとして飾ってあった布は、村の女性や魚が色とりどりの糸で描かれていてとっても楽しい一枚。
暮らしやおしゃれのスパイスとなってくれること間違いなしの素敵なものがいっぱいでした! 宝探しのつもりで、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
「GAYA」
東京都千代田区九段南4-1-8 第一小磯ビル1F TEL/FAX 03-3261-7735
営業時間:10 :30~19 :00(月-金)、10 :30~16 :00(土)
日曜/祝祭日 定休
http://www.gaya-tokyo.com
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