『時間を、整える』特集③ ライフオーガナイザー® 鈴木尚子さん

『時間を、整える』特集
2018.06.06

 かつて、私にとって
時間は敵でした

 

以前の私は、いつも不機嫌で、
やらされている感が満載でした。
ただイライラを家族にぶつけていただけ。
「できないことはできない」と手放し、
相手に合わせることを考え始めると
自然に時間が整っていったんです。

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 整理収納のプロとして活躍する鈴木さんですが、
かつては、全く片付けができなかったそうです。
アパレル関係の仕事でバリバリ働いたのち、出産を機に専業主婦に。
「でも全然向いていなかったんです」と笑います。

 家事や育児にイライラして、
「うまくいかないのは全部あなたのせいだ!」と
ご主人と大げんかをした翌朝のこと。

「このままだったら何も変わらない。何かを変えたい……。
そう思って、引き出しをひとつ整理してみたんですよね。
そうしたら、サ〜〜ッと気持ちが落ち着いたんです。
家事や育児に終わりはないけれど、そこには、
「引き出しひとつ」という単位がありました。
『終わる』ということが嬉しくて、
それから部屋中の片付けを始めました」。

 ライフオーガナイザーの資格をとったあとは、
この経験を伝えたいと、整理収納の仕事を始めました。
そんな鈴木さんが、最後まで片付けられなかったのが「時間」だったそう。

「1日は24時間しかないのに、30時間を詰め込んでしまう……。
欲張りだったんですよね。寝ないで頑張れば、何とかなると思っていました」。

 そんな時、体に異変が見つかります。ごく初期ではありましたが、
癌が見つかったそう。初めて「時間には限りがある」と思い知ったのだと言います。

 

text/一田憲子 photo/鍵岡龍門

※この記事は暮らしのおへそ実用シリーズ『時間を、整える』より
一部抜粋したものです。

 

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Profile

鈴木尚子

SUZUKI NAOKO

アパレル業界でデザイン、企画、人材育成に携わったのちに専業主婦に。出産後、ライフオーガナイズを学び、個人向けに片付けとスタイリングの仕事を開始し、「SMART STORAGE」を設立。著書に『私が変わる、家族が変わる、時間術』(オレンジページ刊)

https://ameblo.jp/naowr

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