「北中植物商店」の花束　～贈る花 オーダー帖vol.13～

もうすぐクリスマス、そして年越しのシーズンがやってきますね。みなさん、もうリースやお飾りの準備はお済みですか？ 今週お届けする「贈る花 オーダー帖」では、オリジナリティのある素敵なアレンジで人気のお花屋さん５軒に、これからの季節にぴったりの作品をご紹介いただきます！ 今年はぜひ、素敵なお花とともに年末年始を楽しんでくださいね。

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さて、３日目に登場するのは、ちょっぴり不思議な名前のお店「北中植物商店」。東京・三鷹市の野川沿いにある小さな平屋と庭で、造園家・北中祐介さんとフローリスト・小野木彩香さん夫妻が営んでいます。“植物商店”というだけあって、アレンジメントなどのお花以外にも、山野草や雑木の苗、盆栽などが多く並んでいるのが特徴。「暮らしの中にすんなりと、さり気なく。自然にとけ込む植物」を提案するべく、手段やスタイルを限定せず、日々活動しています。

たとえば、部屋に飾る花だけでなく、庭づくりや植木の剪定の相談もウェルカムだったり、お店で開くフラワーレッスンは、決まった花材を用意するのではなく生徒さんが自分で花をセレクトしてアレンジメントをつくるプリフィクススタイルだったり……。自由に、リラックスして、積極的に植物を楽しみたいお客さんたちから全幅の信頼を寄せられているお店なのです。今回は、『小さな花束の本』（誠文堂新光社）という著書もある小野木さんによる作品をご紹介しますね。クリスマスからお正月、春に向けて……と、それぞれのシーズンに合わせて作っていただいたアレンジです！

●オーバル型のクリスマスリース

このリースは、縦に少し長いオーバル型。
丸型よりもクラシカルな雰囲気で、
部屋のインテリアにも自然と馴染みます。
一緒にクリスマスを過ごしたい
家族やパートナー、友人に、
おみやげを渡すように「買ってきたよ～」と
気軽に贈っていただきたいギフトです。

【使用しているお花】
ヒムロスギ
コニファー（ブルーアイス）
野バラの実
リュウカデンドロン
グレビレア
月桃の実
シナモン

【参考価格】
5,500～6,500円＋tax

●12月のブーケ

12月にお誕生日を迎える方への花束。
この時季は、クリスマスがあることから
赤い色の花や実を使ったアレンジが
多くなりがちですが、
あえて大人な色合いの花で仕上げました。
ドライフラワーになりやすいものばかりなので
生花で楽しんだあとも、
長くゆっくりと愛おしむことのできるブーケです。

【使用しているお花】
リューカデンドロン
プルモサス
粟
ティナス
ユーカリの実
ユーカリ
コニファー（ブルーアイス）
グレビレア

【参考価格】
5,000～6,000円＋tax

●お正月のフラワーボックス

この一年お世話になった方への贈り物として
おすすめのアレンジメント。
年末に贈るお花のギフトは、
「お正月を華やかに迎えられそう」と、
とても喜ばれるようです。
粋なプレゼントですよね。
蓋つきのかごは
お花を飾り終わったあと、
小物入れやお弁当箱などとしても
使っていただけます。

【使用しているお花】
シンビジウム
南天
マトリカリア
アストランティア
千日紅
スカビオサ

【参考価格】
8,000円＋tax

●早春の小さな花束

新年をすがすがしい気持ちで過ごし、
今年の抱負を心に決めた頃、
「今年も一年、おだやかに過ごせますように」
との願いを込めて、自分自身への
贈り物にしていただきたい花束です。
お正月の花から、パステルカラーの春の花へ。
香りのいいヒヤシンスに
複色カラーのチューリップと
スカビオサのワイン色を効かせました。

【使用しているお花】
ヒヤシンス
チューリップ
スカビオサ
ローズゼラニウム

【参考価格】
2,500円＋tax

●小さな盆栽のギフト

陶作家・小川綾さんに
オリジナルで作っていただいた植木鉢に、
松や赤い実のついたものなど
お正月向けの植物を合わせました。
小さな盆栽は、
植物を育てるのが好きな方、
毎日の手入れの時間を楽しめる方への
贈り物におすすめです。
生花には、楽しめる日数に
制限があることの魅力がありますが、
盆栽には、小さな世界で
成長を楽しめる魅力があるのです。

【使用しているお花】
赤松
コナラ
ゴールテリア　など

【参考価格】
3,800円～ ＋tax

photo：三浦希衣子

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