心が苦しい時は「目の前の1か所だけ」片づけてみる。
NHK総合テレビの情報番組『あさイチ』で”スーパー主婦”として活躍し、11月に『たった1か所を「眺める」ことで始まる! 人生を変える片づけ』を発売した井田典子さん。50代後半となり「暮らしは身軽に、心は豊かに」をめざしたいと語る井田さんに心得をお聞きする4回シリーズです。
長いこと、アイロンがけをめんどうに感じていました。いつもアイロンかごに1週間分くらい溜めていて、週末にまとめてするようにしていたのです。そうすると溜めたワイシャツに重ねジワができてしまい、ますますアイロンがけがめんどうになっていました。
なによりもイヤだったのが、中身の溜まったアイロンかごがいつも視界に入ってくること。「今やればあとでラク」なのはわかっている。なのに、やれていない自分。チクチクとした罪悪感がしだいに心をむしばみます。それがイヤである時からやり方を変更しました。洗濯物を取り込む部屋でアイロン台をセットし、コンセントを入れてから取り込むようにしたのです。
そうすると熱くなっているので、イヤでもすぐにアイロンをかけないといけなくなります。毎回1枚2枚のものにアイロンかければいいだけなので、5分もあればすんでしまう。苦痛の象徴だった「溜まっているアイロンかご」が目に入らなくなるだけで心がラクになりました。
心が晴れない時。それは、あなたの心の中に「アイロンかご」があるからかもしれません。たとえばよく視界に入ってくる場所で気がかりなところ、1か所でいいから片づけてみてはいかがでしょう。自分が見ている空間が整うと「あ、自分はここにいていいんだ、ここを管理できるんだ」という自信がわきます。自分を勇気づけることができる。 片づけをするとスッキリするのは、自分を肯定できるからなのではと思うのです。
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Profile
井田典子
整理収納アドバイザー。相模友の会(婦人之友読者の会)所属。NHK総合テレビの情報番組『あさイチ』等で”片づけの達人”、”スーパー主婦”として活躍。主婦ならではの実践的な整理・収納術が好評で全国各地で講演会を行う
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。