時間を濁らせない vol.3 井田典子さん
井田さんの毎日には、たくさんの決まりごとがあります。
「窮屈でしょう? と言われるんですが、予定をつくるから、余白の時間が生まれるんです。迷った時期もあったけれど、『決める』ことでラクになりました。長男が帰ってこなくても、7時に夕飯と決める。そうすると、家の中に『軸』ができるんです」
暮らしをからっぽにする
モノも頭も心も
からっぽにして余白をつくることで
不安やバタバタから解放される。
調味料は底が見えてから買う 調味料のストックはしない。新しいものを買うのは使い切ってから。しょうゆや酒などの瓶ものは底が見えてから買いに行くので、ストックのための収納場所も不要。
野菜は買い物に行く前に食べきる 野菜は3日間で食べきれる量だけ買うのが基本。買い物に行く前日には、冷蔵庫の野菜室はからっぽに。ペットボトルには、長ねぎやごぼうを立てて保存している。
和室の畳の上は机の下まで何も置かずスッキリ。
キッチンの窓辺にはかごに野菜を。パンケースには掃除道具を。
パソコンや新聞はソファ横が定位置。
手帳に予定を書き込んだら忘れていい スケジュール帳に予定を書き込んだら、いったん忘れて今だけに集中。無駄に「明日のこと」を心配したり煩わされないように。
数字で物事を把握する
家計も洋服の枚数も
数字で把握することで、
「暮らしのサイズ」が見えてくる。
家計を見える化する 「婦人之友社」の家計簿ソフトを利用。「なんとなく将来が不安」なのは、収支が見えていないから。現状の数字を目にすれば具体的な対策を考えられる。
服は1アイテム5枚と決める 「覚えていない服は持っていないのとお同じ」と語る井田さん。覚えていられるのは各アイテム5点までとわかってからは、定数キープを心がけている。
食事時間を子どもに合わせない
子どものために、と
生活の軸をぶらさないことが大事。
会話ができなくても
胃袋でつながるときもある。
「早くしなさい」と言わない 井田家には、リビング、玄関、洗面所と各部屋に時計が。子どもたちに「早くしなさい」と言わず、自分で時間管理する習慣をつけさせた。
夕飯は子どもの帰りを待たない 息子さんが反抗期で夜遅くまで帰ってこなかった日も、7時夕飯に、11時には寝ると決めた。「どんなに反抗していても、作り置いたご飯は食べていましたね」
「暮らしのおへそ Vol.26」より
photo:馬場わかな text:一田憲子
Profile
井田典子さん
整理収納アドバイザー。テレビや雑誌などで「片づけの達人」「スーパー主婦」として活躍。主婦ならではの実践的な整理、収納術が好評で全国各地で講演を行う。著書に『「引き出し1つ」から始まる!人生を救う片づけ』(主婦と生活社)がある。
https://idanoriko.jimdo.com
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