木目が美しい、ハンス・ウェグナーの「ダイニングテーブルAT312」
~halutaの北欧アイテムvol.14~
みなさん、きょうもテーブルで朝食を食べましたか?
今回は、ハンス・ウェグナーデザインのダイニングテーブル、AT312をご紹介しましょう。
結婚して、子どもが生まれ、家族になったとき。まず考えるのが「ダイニングテーブルどうしようか問題」かもしれません。毎日の食卓を囲む場所、せっかくならいいものがいい。じゃあ、自分たちにとっての「いいもの」ってなんだろう。テーブルのことを考えているはずが、いつのまにか価値観や、人生を考えるきっかけとなったりして。それだけ家族にとって、シンボリックな家具なのかもしれません。
halutaがそんなご家族とご縁があったとき、おすすめしているのがこちらのAT312です。
halutaの思う「いいテーブルは?」といえば、上位に来るのは「木目」です。オーナーいわく、デンマークのテーブルは概して「木目がきれい」なのだそうです。
「まずは、仕上げが違います。同じ北欧でも、たとえばフィンランドなどでは色を入れて塗装するタイプが多いのに対し、デンマークでは無垢のまま色を入れません。ラッカーでテカテカにせず、オイルやワックスなどで素材感を生かした仕上げのものが多いですね。その分傷もつきやすいですし、輪じみなどのあともつきやすいので、扱いは注意が必要になります。だからといって、ビクビクしながら使うわけじゃないのですが」
さらに「きれいな木目」である理由は、薄くスライスした木のシートをベニヤなどの板に張り付けた、“フラッシュ”と呼ばれる天板を使ったものが多いこと。
「価値としては無垢のほうが高いのですが、重いですし、材料によって木目の美しさにばらつきがあります。その点フラッシュだときれいな木目のところを使うので、揃いやすい。プロダクトとして考えたときの完成度は高いと思います」
そして、AT-312ダイニングテーブルです。デザインは、もはやおなじみのハンス・ウェグナーさんですよ。ウェグナーといえば椅子が有名ですが、ダイニングテーブルにおいても間違いのない、お手本のような作品を多く出しています。なので、こちらを例にとりますね。
全体として角は丸みを帯びつつもシックで、どこか品のある洗練されたたたずまい。これを「ウェグナーらしい」という理由、この連載を読んでくださっている方なら、もうわかりますね。
脚部は床にいくにつれ微妙にシェイプされ、少し斜めに広がっています。安定感はありつつも天板の領域内で収まり、人の足さばきの邪魔をしない。ちょうどいい、バランスの取れたシルエットです。
天板です。やはり美しい木目ですね。幅は1m40cm、奥行きは90cm。4人でちょうどいい標準的なサイズ。 素材はオークですが、天板はチークで脚部だけオークというタイプもあります。いずれも、オイルフィニッシュなので素材感がとてもよく現れます。いわゆるよく言われる「木のぬくもり」を、ぞんぶんに感じられます。
天板を広げて、エクステンションにしたところです。幅が2m40cmにまでなります。 木目のつながりも非常に自然で、違和感もないですね。
継ぎ目です。ぴったりです。丈夫です。
デンマークAndreas Tuck(アンドレアス・トック)社製です。ここはウェグナーの、とくにテーブルを多く作っていることで有名なメーカーです。まさに本物の証。
連載のvol.2でご紹介したJ39チェアとの相性のよさは、もう涙モノです。
脚と天板のみ。構造が単純なゆえに難しい「いいテーブル」のあれこれ、感じていただけましたか?
¥125,000~
主にデンマークから仕入れたヴィンテージの北欧家具、雑貨を扱う。「今日のひとしな」コラム執筆は、ウェブブック「haluta365」編集長・山村光春さん。
haluta kanda(ハルタ カンダ)
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