“情報整理の” もやもや 福田春美さん Vol.2

暮しのもやもやを、整える
2019.07.04

←Vol.1はこちらから

プロジェクトが始まると仕事の資料はもちろん

大好きな写真、ずっと見ていたいものなどすべて壁に貼っておきます。

_DSC7134
リビングの壁面に、今のプロジェクトに関する書類を貼っている。中央部分には、どんな仕事でも変わらない自分の大好きなものを。そのまわりに仕事に必要な資料を加えていく。暮らしながら常に目に触れることで、あれこれ忙しくなってきても軸がブレない。

 

その頃から、自宅のリビングやキッチンが仕事場に。常に何本かの仕事が同時に進んでいると、混乱しそうですが、頭を整理するために使っているのが、なんとテーブルと壁!

「テーブルに資料を広げながら、『こうかな?』『やっぱりああかな?』と考えるんです。文字や言葉ではなく、ビジュアルでものごとを理解していくタイプ。『広げて』『引いて』みることで、狭まっていた視野を広げて俯瞰できるようになってきます」

もうひとつ、心がけているのが、人間関係のもやもやを整えること。

「すごく社交的に見られるんですが、ほとんど出かけないんです(笑)。大好きな友達と会う以外は最小限に。きちんと問題にフォーカスするには、やっぱりひとりで集中しないと。雑談しながらのランチも苦手ですね」

私たちは日々多くの情報をインプットしてもすぐに忘れがち。経験や知識を蓄積し、明日に使うためには、自分がすでに持っているものを「広げる」ことと、自分に向き合う「時間」が必要。福田さんの情報整理の方法は、仕事だけでなく、日々の暮らしにも取り入れられそうです。

_DSC7224
つき合いでは出かけない
展示会やパーティにはめったに出かけない。人間関係を最小限に狭めることで、自分に向き合う質を高める。

 

_DSC7215
一日家にこもる
週に一日は打ち合わせをいっさい入れず、デスクワークと決めて、集中して「考える」作業に取りかかる。

 

_DSC7240
友達は少なくていい
だらだらと誰かと一緒にいるのも、つるむのも苦手。本当に気の合う友達だけと、濃い時間を過ごす。

 

_DSC7212
とことん相手に寄り添う
仕事では「自分らしさ」を主張するのではなく、相手が何を望んでいるか、よく聞いてとことん考える。

 

「暮らしのもやもやを、整える」より
photo:興村憲彦 text:一田憲子

←その他の「暮らしのおへそ」の記事はこちらから

Profile

福田春美

Harumi Fukuda

ブランディングディレクター。ファッションディレクターとして活躍した後、渡仏。帰国直後の東日本大震災で価値観が変わり、ライフスタイル全般のブランディングを始める。著書に『ずぼらとこまめ』(主婦と生活社)。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ