【広々と心地いい部屋リノベvol.3】おしゃれと実用性。どちらも上手に叶えたメリハリのある住まい
連載「大人の住まい替え」では、これからの暮らしを見つめ直した先輩方の住まいをご紹介します。今週お届けするテーマは「広々と心地いい部屋リノベ」。家族のライフスタイルに合わせた間取りや使い勝手のいい収納ですっきり部屋を叶えた住まい、広く感じられる設計デザインの家など。どの住まいにも共通していたのは、 “住む人の利便性をとことん考えた”というポイントでした。
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Dさん夫妻の場合
今回は「おしゃれさと実用性。どちらも上手に叶えたメリハリのある住まい」をご紹介します。二人の息子さんのそれぞれの個室をつくることをきっかけに、これからの住まいについて考え始めるようになったDさん夫妻。最初は住み替えも視野に入れて新築物件を探していましたが、広さ、住み心地、金額を考えると、今の家をリノベーションすることがベストだと気付きました。「竣工後はリノベロスになるほど楽しかった」と話すDさん夫妻のリノベーションはどのようにして進められたのでしょうか。
快適に暮らせる “最低限”の狭さと広さのバランス
購入から16年暮らした住まいをリノベーションするにあたり、Dさん夫妻がこだわったことは、子ども部屋の広さは最低限に、リビングダイニングを広々とした空間にすること。来客で人が増えてもフレキシブルに楽しめる円形のダイニングテーブルや、息子さんたちがゴロリとくつろいでもまだスペースのある大きなソファー。それらを置いても、十分にゆとりのある空間づくりを目指しました。
Dさん夫妻お気に入りの円形のダイニングテーブルは、当初はサイズが大きすぎるという懸念がありました。椅子の後ろが人の通るスペースもないような窮屈な状態では困ると思い、一時は購入を見送ろうとしましたが、設計担当者の「最低限のスペースはありますよ」という一言が夫妻の背中を押しました。
「完成してみると、図面から想像していたよりもずっと広くて感激しました。設計担当者が言っていた“最低限のスペース”というのは、“快適に過ごせる最低限のスペース”という意味でした。おかげで息子たちも、自室はおこもり感のある狭さがちょうどいいようで気に入っていますし、リビングは広くなったねと喜んでいます」
おしゃれと実用性のメリハリをつけて
Dさん夫妻がこだわったもう一つのポイントは、「見せるところはおしゃれに、見せないところは実用的に」。例えば、寝室や洗面所はアイアンバーを取りつけ、お客さんが来たときに室内干しの洗濯物が見えないようになっています。また、物が多いDさん夫妻のために、家の隙間という隙間に収納スペースが設けられました。寝室には吊戸棚があるおかげで、収納力がぐんとアップ。
玄関からリビングへ向かう廊下にはスタイリッシュな洗面台が。これは既にあった洗面所とは別に、新しくつくった奥さんのこだわりのものです。
「雑誌で廊下洗面を見かけて、来客時や朝など、何かと便利に使えると思いました。この洗面台はお客様の目に入るので見た目が素敵なものを選び、その代わりに日常使いの洗面台は、お手入れがとにかく楽なタイプを選んでいます」
パントリーとお手入れのしやすい素材選びで、すっきりキッチンを実現
すっきりしたキッチンの秘密は、収納力抜群のパントリーと汚れが落ちやすい素材選び。毎日の掃除がストレスにならないよう実用性を重視し、お手入れが簡単で油汚れもすいすい落とせる材質を中心に選びました。
“奥さまのコックピット”と呼ばれるパントリーは、たくさんの食器と調理器具などをたっぷり収納。新調した食器棚もぴったり収まるように設計されました。物が多くてもパントリーがあるおかげで、キッチンとリビングダイニングは整頓された印象の落ち着く空間に。
リノベーションを終えてみて……
長年暮らした家ということもあり、自分たちが使いやすい生活動線や収納など、希望が明確だったというDさん夫妻。大きな希望は伝えて、細かいところは設計担当者にお任せしていたそう。
「設計担当者にはイメージ画像や自分で描いたスケッチを何枚もメールしました。その私の妄想を現実的かどうか判断して、想像以上の素晴らしい図面やイメージ図で返してくれるので、やり取りは毎回ワクワクしました。スペースの取り方や水回りの配置、お手入れを考えた設備など、プロの意見に従ったことも大正解。初めてのリノベーションだから、きっと思うようにいかないこともあるだろうと覚悟して始めましたが、すべてが上手くいきました」
リノベーションによって生まれ変わった住まいで、今まで以上に快適で暮らしやすいDさん家族の生活が新たにスタートしました。
居住者構成:夫婦+子ども2人
面積:約78㎡
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