本多さおりさん 「片づけ」を仕事にするまで vol.1
ずっと「やりたいこと」が見つかりませんでした。
ある日、探さなくても、暮らしの中に
やりたいことがあることに気づいたんです
整理収納コンサルタントとして活躍する本多さん。著書はどれも版を重ね、熱心なファンも多数。ご自身も日々整理整頓を繰り返し、さぞかし几帳面な方なのかと思いきや……。
「私、超面倒くさがりなんです。お風呂上がりにもついスキンケアを忘れちゃって……。あれこれ顔に塗ったりするのが面倒なんですよね〜」。
と聞いてびっくり!
そんな本多さんが、最近愛用しているのが、フェイスマスクの「ルルルン」!
「これなら、パッと取り出して顔にのせたまま、本を読んだり、洗い物だってできちゃうんです」と笑います。
拭き掃除にはウェットティッシュを。汚れを見つけたときにサッと取り出して拭き、「まだ使えるからもったいない」とついでにまわりまで掃除して、使い終わればゴミ箱にポイ。雑巾を洗う手間がないので、今までよりこまめに掃除するようになったそう。
「いちばんダメな自分」が続けられることを見極めて、できないことは、「私には無理!」とさっさと諦める。そんな冷静さが、「できたり」「できなかったり」という波のない、暮らしのベースラインを作ってくれます。
実は本多さん、整理収納に出会うまで、自分が「やりたいこと」が見つからず途方に暮れていたそうです。大学卒業後、金融会社に就職したものの1年で退社。その後カフェ巡りが好きだからと飲食店で働き始めましたが、ちっとも楽しくなかったそう。無理をして頑張りすぎて、とうとう体を壊してしまいました。
「カフェが好きなことと、そこで働いて楽しいことは違うということがやっとわかりました。そして、カフェのオーナーに、『本当にやりたいことは、探す必要なんてない。それはきっと、”つい、やってしまうこと”なんだから』とアドバイスをもらったんです」
Vol.2に続く
『暮らしのおへそ』vol.21より text:一田憲子 photo:寺澤太郎
Profile
本多さおり
整理収納コンサルタント。大学卒業後、OL、飲食業勤務を経て、整理収納アドバイザー1級、整理収納コンサルタントの資格を取得。首都圏を中心に個人宅の整理収納サービスを行うかたわら、書籍、雑誌などでそのメソッドを紹介している。現在は育児休業中。http://chipucafe.exblog.jp
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