クールでノーストレス!「zattu(ザッツ)」の2ウェイバッグ
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
最初は、端正なルックスに惹かれました。ともに過ごすうちに気づいたのは、人に対するやさしさや心地よさ。ふとした瞬間に感じるそれらには、感動を覚えるほど。これから先もずっと一緒にいたい……そう思わせてくれたのは「zattu(ザッツ)」でした。あ、「zattu」は、2016年に誕生した、革以外の雑材をメインに使ったバッグブランドのことです。
「zattu」マイクロファイバースエード ミドル フラップトートバッグ“キナックス” [H31.5×W46×D16㎝]左¥39,000、中央・右各¥36,000
※商品の価格は2021年2月現在のもので、表示は税抜きです。
「『エルメス』や『シャネル』など、いいバッグをひととおり持ち尽くしたベテランスタイリストや編集者の方と『質のよさはそのままに、大人がカジュアルに持てる革以外のバッグが欲しいよね』という話になって。たどり着いたのがマイクロファイバースエード素材でした」と語るのは、デザイナーの布袋真紀子さん。そうなんです、本革に見えますが、実は人工皮革。といっても、季節を問わないさらっとした質感で、耐久性に優れ、撥水加工も施されている上質素材なので、飛行機の内装や高級車のシートにも使われていることでも知られています。
このトートバッグ“キナックス”を持ってみて、まず感動するのは約400gという軽さ。ある日の取材班は、行く先々で荷物が増えたのですが、布袋さんが「仕切りのない3LDKみたいな感じ」とおっしゃるとおり、かさばるものもポンポン入る大容量で、しかもいつも感じるような重だるさがない! 今まで持っていたバッグがどれだけ重かったのかを思い知りました。
ミニマルなデザインの中には、高い機能性も潜んでいるそうで。
「ショルダーストラップやハンドルを底から吊り上げることで、より強度を上げています」
「フラップを内側のスナップボタンで留めれば、バッグの中身は見えません」
「zattu」らしさは? と伺うと、「ちょっとした違和感を持たせること」という回答が。
「ハンドルの太さを少し変えたり、
「フロントとバックの高さに差をつけたりして、シンプルだけど印象に残るデザインに仕上げています」
「もうひとりのデザイナー、赤澤幸子との共通言語は『クールかどうか』『自分が持ちたいかどうか』。どちらかが『No』と言ったら、そのデザインは却下されます」
この潔くこまやかなこだわりが、洒落た大人へと誘ってくれるのかもしれません。
サイズは3展開。荷物の量や好みで選べるのもうれしいところです。
「zattu」左からマイクロファイバースエード フラップミニトートバッグ“ネッパ”[H24×W34×D14㎝]¥30,000、マイクロファイバースエード ミドル フラップトートバッグ“キナックス”[H31.5×W46×D16㎝]¥36,000、マイクロファイバースエード ビッグ フラップトートバッグ“マックトート”[H34.5×W62×D18.5㎝]¥46,000
絶妙な太さのショルダーストラップは、荷物をたくさん入れても肩に食い込みにくく、一日持ち歩いていてもずり落ちてくることはなかったというのも感激したポイント。クールで、やさしくて、心地よい……次に惚れてしまうのは、きっとあなたです!
photo:花田 梢 text:三宅桃子
TEL:03-3464-0575
公式サイト:http://www.zattu.jp/
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