オイルで作れて簡単＆さくさく。レモンの香りとジンジャーアイシングが最高〜吉川文子さんの「ジンジャーレモンショートブレッド」のレシピ

オーブンの天板（トレイ）を使って、四角く薄く焼くケーキ・トレイベイク（tray bake）。イギリスではとてもポピュラーで、ワンボウルでさっと作り、焼きっぱなしでおいしく、家庭でのティータイムには欠かせないものなのだそうです。

今から10年近く前に、イギリスのお菓子本の中でトレイベイクに出会い、すっかりそのとりこになってしまったというお菓子研究家の吉川文子さん。ある時打ち合わせ中に、「以前からやってみたい企画があるんです」とお話を聞かせてくださって、集めていらした洋書を何冊も見せてくださいました。そのあまりのかわいさ、おいしそうな見た目に「ぜひ！」と即答。こうして実現したのが、こちらの『トレイベイク』の本です。


バターを使わないお菓子を得意とする吉川さん。せっかくなら吉川さんらしく、オイルでより手軽に作れるトレイベイクばかりにしましょうと、この本ではバターを使わずに作れる焼き菓子をたくさんご紹介いただいています。

その中から今回は、イギリスの伝統菓子・ショートブレッドのレシピをご紹介。ショートブレッド＝濃厚なバターの香りのお菓子というイメージですが、吉川さんのオイルで作るレシピなら、ぐっと手軽で軽やか。さくさくっとした歯ごたえが最高で、抜群においしいんです。

ジンジャーレモンショートブレッド【Ginger lemon shortbread】

本来は、バターがたっぷり入ったイギリス伝統菓子のショートブレッド。
オイル生地でもカードで切り重ねることで、歯切れよく仕上がります。
厚みがあるので、じっくり火を通して。
生地にレモンの皮を混ぜ、仕上げにジンジャーアイシングをかけます。

【材料（20.5×16×深さ3cmのバット1枚分）】
Ａ・薄力粉…150g
　・きび砂糖…50g
　・塩…ひとつまみ
　・ベーキングパウダー…小さじ1/4
Ｂ・植物油…60g
　・牛乳…10g
　・しょうがの絞り汁10g
レモンの皮（ワックス不使用のもの）のすりおろし…1/2個分
【ジンジャーアイシング】
粉砂糖…30g
しょうがの絞り汁…小さじ1

【下準備】
・バットにオーブンシートを敷く。
・オーブンを170℃に温める。

【作り方】
1　ボウルにＢを入れ、泡立て器でとろりとするまで混ぜ、Ａ（ふるい入れて）、レモンの皮を加え、カードで切るように混ぜる。
2　粉っぽさがなくなったら、カードで半分に切っては重ねるのを3〜4回くり返す。
3　ひとまとめにし、10個にちぎってバットに入れ、手で押して平らにならし、カードで2×8列に切り目を入れる。
　
竹串で2×5列に穴をあけ、170℃のオーブンで35分ほど焼き、粗熱がとれたら切り目にそってナイフで切り分ける。
4    ジンジャーアイシングを作る。小さめのボウルに材料を入れてスプーンで混ぜ、水を数滴加えてとろりと落ちるかたさにする。3が完全に冷めたら、半分につける。

【バットはこちらを使用しています】

野田琺瑯のキャビネサイズ（20.5×16×深さ3cm）のホーローバットを使っています。近いサイズのステンレスやアルミ製のバット、15cmの角型でも同様に作ることができます。

【吉川文子さんのトレイベイクのレシピはこちらにも】

photo：福尾美雪　styling：西﨑弥沙