面倒くさい日には焼き鳥のたれでチャチャッと味つけ ― 整理収納アドバイザー・ハギヤマジュンコさん Vol.2
本当はまじめな自分が
苦しくならないように
できないことはしなくていい。
100点じゃなくて、65点でいいと
ハードルを下げたら
やっと毎日が苦しくなくなりました。
(左)休むことが苦手。娘の習い事の送り迎えが暮らしから離れるチャンス。車の中で本を読んだりと、自分の時間を。(右)毎朝、ノートに思ったことをすべて書き出す。不安やイライラがあっても、書くことで自分を離れて俯瞰できる。
実はもともと、決めたことはちゃんとしなくちゃ、と思ってしまうまじめな性格。そんな自分を知っているから、今は自分を縛ってしまうルールはあえてつくりません。
「たとえば朝のルーティンは娘が家を出る7時20分までと、私が仕事を始める9時までの2つの締め切りをゆる〜くつくっています。ひとつしかないと、〝絶対にやらなくちゃ!〞って必死になってしまうから」
インスタグラムに「しんどいときはしんどいって言ってもいいんと違うかな?」と書くのも、そう公言することで、自分も一緒に許される気がするからなのだとか。
できなくてつらい……。そんなときは自分を責めるのではなく、「どう考えればつらくならないのかな?」と考えるのがハギヤマさんの家事の整え方でした。「できないこと」も、自分で「しない」と決めたなら、後ろめたく感じることもありません。
最近では、パンを焼いたりと「足し算」の時間もつくれるようになったのだとか。どこかの知らない誰かが決めた正解に振り回されず、自分で正解をつくれば、上手に足し算、引き算ができるようになりそうです。
キッチンをコックピット化する
キッチンでの作業としまい場所が最短距離になるようにいかに動かず料理ができるかを考えます。たったこれだけで、料理の負担がぐんと軽くなるはず。
一歩も動かず料理ができる配置に
左の引き出しがシンクの下、右がコンロの下。「水まわり」で使うか、「火のまわり」で使うかで、しまい場所を分類。
コンロの下にフライパンとふた
IHクッキングヒーターに出してすぐ使えるよう、フライパンやふたはコンロ下に。引き出し内はファイルボックスで立てる収納。
シンクの下にまな板とボウル&ざる
切る、あえる、混ぜる、保存する。調理に使う道具はシンク下に。用途別にひとかたまりになっていると作業が断然ラク。
毎日使う器は一気に出し入れ
毎日必ず使う、家族3人分の飯碗と汁碗は、調理台から振り返り、両手で一気に1回で運べるように特等席にスタンバイ。
photo:伊東俊介 text:一田憲子
『家事のしくみを、整える』より
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Profile
ハギヤマジュンコ
一級建築士、整理収納アドバイザー。フリーで、理想の家を手に入れたい人のための「間取り相談」を受ける。インスタグラムやブログで頑張りすぎない65点の暮らし方を発信。建築士の夫と娘と3匹のチワワと暮らす。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。