「エフスタイル 」とボブ・ディラン
~ 「エイトデイズ」より vol.18 ~
今日は新潟でモノづくりをしている「エフスタイル」の商品をご紹介します。ご存知の方も多いと思いますが、当店にとって外せない取引先の一つです。
長野でオープンするタイミングで、新しくお付き合いできる事になったのが「エフスタイル」です。彼女たちはすぐに取引を始めないスタンスなのですが、新潟と長野ということで、距離的に近かったことが幸いしたようです。初めてお会いした展示会で拝見したのは、亀田縞シリーズでした。
あづま袋という形は今でこそよく見られますが、そのきっかけを作ったのは「エフスタイル」だったと思います。
亀田縞は新潟の織物ですが、安価な海外製品の台頭により生産が終了していました。ふとした出会いから、その復活に彼女たちがかかわることになったそうです。今では様々な亀田縞が織られているようで、新潟の生地屋さんに行くと沢山の種類の亀田縞が売られています。エフスタイルでは手ぬぐいやハンカチなどからスタートし、現在はベーシックなシャツやスカート等の衣類も手掛けています。こちらのかっぽう着は直線断ちが特徴的。長方形の平面的な裁断ですので、生地も無駄が出にくいそうです。デザインありきではないところがいいですね。おばあちゃんから若いお母さんまで、多くの方に支持されています。
エプロンはマジックテープというところがいかにも彼女たちらしいです。腰でしっかり留めると首に負担がかからないので、長時間着用しても肩が凝りません。腰回りも生地全体で締めるので、着用感のよいエプロンです。4色ありますが、全色購入されたお客様も、、、。
スリッパは足に馴じみ、パタパタしません。一緒に撮影した三角形のマット「terra」も、大変おすすめです。機能的に十分な上、見た目も本当に新鮮です。ジュート麻のタイプはバスマットや洗面所などでも使えます。歯磨きがちょっと楽しくなりますよ。汚れたら水洗いOK。サイズも小さいので簡単に洗えます。
古い歌を引用してそこに新しい価値観を加え歌い継いでいく、というのはアメリカのフォークソングの伝統ですが、同じように古くから伝わるものに新鮮な命を吹き込んで現代によみがえらせるという手法こそ、もっともクリエイティブなことなのかもしれません。ボブ・ディランが黒人の伝統歌である「ノーモア・オークション」のメロディに乗せて「風に吹かれて」を歌ったように、亀田縞という織り物をあずま袋という形に落とし込んで、現代的な商品として復活させた「エフスタイル」。彼女たちの視線の先にあるものは何なのか、これからもずっと楽しみにしています。
長野県須坂市大字須坂東横町375
TEL:026-248-3055
営業時間:11:00~18:00
定休日:木曜(祝日は営業)
http://eightdays.jp
Instagram:@eightdays
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