【金子敦子さん連載】vol.7 北横岳でスノーシューを楽しもう!【後編】

金子敦子さんの大人のソトアソビ。
2022.02.11

←前編はこちらから


後編は、長野県佐久穂町と茅野市の間に位置する北横岳(横岳)へ。山岳ガイドの方の指導のもと、スノーシューを履いて雪の上を歩き、冬山を思いっきり楽しんできました!

   〔本日の行程〕
   7:00 JR新宿駅発
   ↓特急あずさ1号
   9:07 JR茅野駅着

   9:25 茅野駅発
   ↓北八ヶ岳ロープウェイ線(バス)
   10:16 北八ヶ岳ロープウェイ駅着

   10:30 ピラタス蓼科スノーリゾート山麓駅
   ↓
   ロープウェイ山頂駅
   約2時間、トレッキング&スノーシュー体験


集合はJR新宿駅の9番線ホーム。7時発のあずさ1号で、JR茅野駅に向かいます。「都会と山を結ぶあずさで、アルプスの山に行く。登山を始めた頃からの夢が、ようやく叶ってうれしい!」と朝からテンション高めの金子さん。



約2時間でJR茅野駅に到着。ここからはバスで北八ヶ岳ロープウェイ駅へ。到着してすぐ、「八ヶ岳ネイチャークルーズ」の新井一光さんが出迎えてくださいました。



ここで、新井さんから行程とスノーシューの扱い方について説明を受けます。私たちが体験するのは、「北八ヶ岳 スノーシュー体験コース」。北八ヶ岳の坪庭周辺を歩くコースです。「雪山入門やスノーシューが初めての方におすすめです」。スノーシューとストックを受け取り、装備をととのえます。
東京でサラリーマンをしていた新井さんは、山好きが高じて八ヶ岳山麓に移住。自然環境保全や地域振興に携わりながら、八ヶ岳をはじめ、南アルプスや奥秩父の山々でガイドを行い、登山の魅力を伝えているそう。




金子さん、ゲイターを装着中。金子さんのゲイターは、コンパクトで軽く、装着も簡単な「モンベル」の“ゴアテックス ライトスパッツ ロング”。「ほかにも『モンベル』で、薄手であたたかなフリースジャケットとネックウォーマー、インナーとしても使えるグローブを揃えましたよ〜。気持ちがパッと明るくなる、カラフルな色を選びました」


ピラタス蓼科スノーリゾート山麓駅から、ロープウェイで北横岳に向かいます。窓から、雪がうっすら積もる八ヶ岳の山並みが見えました。


ロープウェイ山頂駅につくと、目の前に広がるのは青空と雪原! 標高2250mの山頂周辺にある坪庭自然園は、その昔、噴火で噴出した溶岩が固まって作られた溶岩台地にできた庭園です。今日は雪に覆われて、一面真っ白。



準備体操がすんだら、靴の上からスノーシューを装着。装着するときは、必ず雪の上で行います。靴の裏の雪を取り除いてから足を乗せ、つま先のストラップからかかとに向かって締めていき、しっかり固定。ちゃんと装着できているか、新井さんが最終チェック。


「風もなくて、寒すぎないし、雪山を歩くにはぴったりですね」と新井さん。「こんないい日は、なかなかない」とのことで、喜ぶ一同。思いがけず信号カラーになっていて、雪山でひときわ目立ってました(笑)。


さあ、いよいよ新井さんの後について歩き出します。はじめは少し緊張ぎみだった金子さんも「スキーより簡単で、登山より楽ちん。スノーシューの浮力によって、雪深い中もどんどん歩くことができます。ただ歩くだけなのに、こんなに楽しいなんて!」と満面の笑み。歩くときは、スノーシュー同士がぶつからないように足を平行に。「大きなスリッパを履いたような感覚で歩いて」とのアドバイスがありましたが、まさにそんな感じです。


真っ白な雪に囲まれ、しんと静かな中、歩を進めていると、自分たちが雪を踏みしめる音だけが聞こえて心がすーっと落ち着いていくのがわかります。「道産子だから雪は見慣れているけど、2000m級の山の景色は初めて。山の神様の世界に入り込んだ感じで、何だか神々しい気持ちになるね」


と、ここで動物の足跡を発見! じっくり観察しながら、「うさぎ?」「いや、たぬきかな?」と盛り上がります。歩きながらまわりを見ていると、ところどころに足跡が見つかります。「この近くではほかに、シカやイタチの足跡が見られることもあります」と新井さん。



日に照らされた木々と雪原のあまりの美しさに見入っていると、新井さんが「寝転んでみると楽しいですよ」とひと言。そこで、スノーシューを履いたまま、まっさらな雪面に思いきってGO!「ふかふかで気持ちいい〜! 子どもの頃を思い出すね」と金子さん。ゆるい斜面をかけ下りるのも、子どもに戻ったみたいで楽しかった!



空色の三角屋根が目を引く縞枯山荘(しまがれさんそう)が見えてきました。ここは、山好きの中では食事がおいしいことでも知られる山小屋。中に入りたかったのですが、この日は残念ながら閉まっていました。



坂を登るときは、スノーシューについているヒールリフト(かかとを上げた状態でホールドでき、足の負担を軽減する機能)を使えば、楽に進むことができます。
登りきったところに、“エビの尻尾”が。エビの尻尾とは樹氷の一種で、強い風によって水滴や雪が木や岩に付着し、積み重なってできたもののことだそう。「きれいだけど、おいしそう(笑)」



ロープウェイ駅近くに戻ってきて、ちょうどおなかがすいた頃にお茶タイム。新井さんが用意してくださったおやつセットとコーンポタージュでひと息です。「遠足みたいでうれしい! 山歩きの後に食べるおせんべいとポカポカのコーンスープ、あ〜幸せ〜」


あっという間に終了時間がやってきました。最後に、名残惜しい気持ちで、新井さんと記念写真を一枚。
「ほんの数時間ですが、非日常の開放感。雪山と聞くと、『怖そう』『ハードルが高そう』と思いがちだけど、スノーシューなら、ガイドさんが丁寧に教えてくださるし、雪山やスノーシューが初めての方も、童心に返って楽しめるはず。お天気をよく確認して、必ず晴れの日に行ってみてくださいね」

 

text:増田綾子


←連載「金子敦子さんの大人のソトアソビ。」はこちらから
←その他の金子敦子さんの記事はこちらから

八ヶ岳ネイチャークルーズ 新井一光さん

https://www.yatsugatake-nc.com


北八ヶ岳スノーシュー体験コース

<ガイド料>
1名の場合14,000円、2名の場合8,000円、3名以上の場合7,000円(ロープウェイ往復料金、昼食代は含まない)
※スノーシューとストックはレンタル無料

Profile

金子敦子

Atsuko Kaneko

主婦。夫と娘との3人暮らし。看護師を経て日々の着こなしを自撮りで紹介するブログ『命短し恋せよ乙女★50代の毎日コーデ』をスタート。「あっこたん」の愛称で親しまれる人気ブロガーに。著書に『新 大人の普段着』(主婦と生活社)『お母さん、その服なんとかしよ!毒舌ムスメのファッションチェック』(飛鳥新社)がある。
Instagram:@55akotan

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ