シンプルな中に込められた働きっぷり　マグネットフィルターホルダー

～「LADER」より vol.21 ～

木の棒にスリットが入っただけに見える、コーヒーのドリップフィルター用ホルダー。

なんだけど、スリットの端を斜めにすることで、どっちの面を上にするかで１〜２杯用と１〜４杯用を使い分けられるようになっていたり（１〜４杯用の面から１〜２杯用フィルターを入れても落ちません）、

マグネットは埋め込まれていたり、かと思えば切って処理してあるビスは意匠的にあえて残してあったりと、細かな配慮がなされています。容量も20枚程度と１ヶ月で使い切れる程度で、衛生面を考えてもちょうどいいんですよね。

「木にマグネットを埋め込むってどうやってるの？」と思われるかもしれませんが、マグネットを入れ込む穴を開けてそこにマグネットを仕込んだら、突き板と言われる１mmほどの薄い板を貼り付けて埋め込みの完成です。こうして手間をかけて、あたかも何もされていないような素っ気ない佇まいに仕上げられているところがたまりません。

「どうですか！？」と言わんばかりの仕事っぷりもたしかにすごいんですが、個人的にはこういう仕事を感じさせない仕事ぶりに惹かれてしまいます。デザインも同じで、一見「どこをデザインしたんだ？」というようなものの中にしっかり工夫が詰め込まれているとグッときちゃいますね。

オンラインショップはこちらから

←その他の「LADER」の記事はこちらから
←その他の「今日のひとしな」はこちらから