愛媛の郷土料理で朝ごはん

器店主の朝ごはん
2022.09.24

「STROLL」小椋えりかさんvol.4

こんにちは。愛媛県「STROLL」の小椋です。
9月も4週目となりました。あちらこちらで秋の気配が感じられるこの時期にぴったりな、愛媛の郷土料理の朝ごはんをご紹介します。

愛媛を代表する郷土料理、「いもたき」。
鶏肉や里いも、こんにゃく、しいたけなどの具材を煮込んだ鍋料理で、子供の頃はよく給食にも登場していました。ちょうど今頃から、愛媛各地の河川敷ではライトアップされた「いもたき会場」が設置され、お月見を兼ねた宴会が催されます。夜の河川敷にたくさんの提灯が灯り、多くの人でにぎわう様子は愛媛の秋の風物詩となっていましたが、ここ数年はコロナの影響で取りやめになってしまい、真っ暗な河川敷を寂しく思っている人も多いことでしょう。早く皆でわいわい集う日が来てほしいものです。

今回の朝ご飯で使った器はこちら。

土田 和重 汁椀(溜塗) 箸(黒)

我が家のいもたきはいりこ出汁ベース。具材は、鶏肉、里いも、こんにゃく、人参、白葱、ゴボウ、焼き豆腐を入れました。上に青葱と唐辛子を散らしていただきます。今回は入れていませんが、締めに白玉やうどんを入れることも。同じ愛媛でも地域によって味付けや具材が少しずつ違っていて、鶏ガラベースで味付ける地域もあるようです。

伝統的な輪島塗の技術を用いて作られた土田さんの汁椀。
表面にはコーデュロイの布を型押ししてつけた縦縞模様が掠れるように入り、それが密やかな魅力になっています。
丁寧に作られた本漆のお椀は、使うほどに色艶が増していきます。長年使い続けて、もし傷がついてしまったり、漆が剥げてしまっても、お直しできるところが嬉しい。大学生の娘が県外で一人暮らしを始めるときも、小さい頃からずっと使ってきたお椀を持たせました。

増渕 篤宥 トクサ飯碗

ご飯は白米と一緒に黒米、赤米、香り米、緑米の4種類の地元産有機古代米を混ぜて炊いています。古代米をまぜると食感がもちもちっとして美味しく、ビタミンやミネラルといった栄養価も高くなるのです。

我が家の定番、きりりと良く映える増渕さんのトクサ飯碗。
ご飯の色も綺麗に見せてくれて、また食卓全体の雰囲気をシックにまとめてくれます。

角田 淳 花皿小

この写真を撮影したのは8月下旬なので、枝豆。まだ夏の名残が・・・
枝豆も素敵に見せてくれる角田さんの花皿。輪花のお皿が食卓にあると、やっぱり気分も華やぎます。こちらの花皿はサイズ展開していますので、盛りつけたい料理に合わせて選ぶことができます。11月末からの展示会(松原竜馬・角田淳二人展)をどうぞお楽しみに。

大野 なつみ 蕎麦猪口 ブラウン

落ち着いた印象の蕎麦猪口。アイスクリーム入れたら絶対似合うはず!と思いながら、ひじきのきんぴらを入れました。おかず鉢、デザート鉢、お茶を飲むときにも。季節を問わず使いたい器です。

4回目の朝ご飯もお付き合いくださりありがとうございました。
今回が最後のコラムとなります。我が家の食のこだわり、器の楽しみ方について、文章にまとめることで再確認できた、良い時間になりました。
お付き合いくださった皆様にとって、普段の食卓がより一層楽しくなりますように。
このような貴重な機会をくださった編集室の皆様、ありがとうございました。
                    

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