カラダとココロを整える方法vol.1 ~冷えとり、わたしの場合~ アマミヤアンナさん

1週間特集
2016.12.05

あっという間に師走ですね。日に日に寒さがつのり、何かと忙しいこの時季だからこそ、ゆっくりじっくり、自分の体と心に向き合うための特集をお届けします! 今日から1週間、毎日登場していただくのは、以前「暮らしとおしゃれの編集室」の編集部員だったアマミヤアンナさん。

数年前に、仕事や暮らしとの向き合い方を「えいっ!」と軽やかに変え、その変化を楽しみ、今もどんどん新しいことに手を伸ばしながら、素晴らしいと思うものをみんなと共有する姿には、編集部もとても刺激を受けています。

前半は、「冷えとり」など私たちの毎日をちょっぴり変えてくれるきっかけになりそうな話、後半は人生をくるりと変えたひとりの女性の話として読んでも、参考になると思いますよ~。

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こんにちは! 約5年前、「暮らしとおしゃれの編集室」を卒業したアマミヤアンナと申します。今は、フリーランスの編集者として、また呼吸講師としても活動しながら、体と心について考える日々を楽しんでいます。

本を作る仕事をしていたわたしが、どうして呼吸に興味をもったのか。
その大きなきっかけは、冷えとり健康法との出合いです。当時、担当していた雑誌『暮らしのおへそ』で取材した、『マーマーマガジン』の編集長・服部みれいさんに教えていただきました。その出会いから『冷えとりガールのスタイルブック』という本が生まれ、わたし自身もマーマーマガジン編集部で働くことになるのですが……。

その話はまたの機会にさせていただくとして、今回はわたしがこれまでに体験していいと思った、体と心を整える方法をいくつかお話ししますね。まずは、わたしの体と心を大きく変えた冷えとりのこと。

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↑ 冷えとりをきっかけに、ホリスティックな知恵や自然療法などに興味が向くようになりました。

と、その前に、ごく簡単に冷えとりについてご説明します。
靴下を重ねばきすることで知られる冷えとりですが、本来は、頭寒足熱を生活に取り入れる健康法です。東洋医学の知恵がベースにあり、装い、食事、入浴法、心のもちようなど、日常生活全般で実践していきます(くわしくは、進藤義晴さんの著書『万病を治す冷えとり健康法』(農文協刊)などをご覧ください)。

わたしが冷えとりをはじめたのは、7年前の秋。当時は仕事がめちゃくちゃ忙しくて、生活も超不規則。少々体がつらくても、ギリギリまで見て見ぬふり。ただただ勢いで乗り切っていました(そんな生活も楽しかったのですが!)。

ある日、取材ではじめて服部さんにお会いして、冷えとりのことを知りました。下半身をあたためることで体調がよくなり、心や考え方、暮らしまでも変化していったのだというではないですか。

好奇心がムクムクとわきあがり、その場で靴下を購入。夜になって、はじめて靴下を4枚重ねばきしたときの感覚は、今もよく覚えています。あたたかさにホッとして、同時に「わたしの足ってこんなに冷えていたのか……」とハッとしました。冷えの存在さえ自覚していなかったのです。おそらく、頭と体がバラバラだったのでしょうね。すぐに追加で靴下を買い、1日中はくようになりました。
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↑ 「正活絹」の4枚重ねばき(左から絹、ウール、絹、綿)ソックスセット。1年中、4枚重ねばきと半身浴は欠かしません。

冷えとりをきっかけに自分の体を観察するようになったのですが、低体温、汗が出ない、疲れがとれない、どこかだるい、クーラーで古傷が痛む、不調になっても発熱しない……。病気ではありませんが、健康でもなく、いわゆる“未病”の宝庫だったのかな、と思います。いつ何が大きな症状としてあらわれてもおかしくない状態でした。

冷えとりをはじめてよかったのは、不調に気づけるようになったこと。冷えとりをはじめて冷えに気づくというのは、実はよくあることで、ある時期は、靴下を重ねても重ねても足が冷たい、お風呂に入っているのに冷える……なんてことも。

続けていると、だんだん汗が出るようになり、エアコンの強弱にもふりまわされなくなり、「からだがちゃんと機能している!」と思う瞬間が増えていきました。今でもまだまだ初心者ではありますが、少々の風邪や体調不良なら、冷えとりを強化(靴下の枚数を増やしたり、半身浴の時間を増やしたり、ごはんの量を減らしたり)することで、早く経過させることができているような気がします。
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↑ じんわり体があたたまる湯たんぽは、冬の必需品です。仕事中、箱に入れて足元に置いたり、眠るときに布団の中に入れたり。ゆっくり温度がさがっていく陶器のものがおすすめ。

変化といえば、体=自分を信じられるようになったことで、心もどっしりとして、自信や安心感をもてるようになりました。気づけば、この7年で体重も10kg減! 好奇心旺盛なため、冷えとり以外にもいろいろ試してはいますが(ちなみにダイエットはしていません)、冷えとりほど長く続けているものはありません。やっぱりこれも冷えとりの恩恵のひとつじゃないかしら、と思っています。

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↑ 冷えとりでは、肌にふれるものは天然素材のものがいいとされています。なかでも絹が一番おすすめです。左は最近手に入れた「joha(ヨハ)」のウールシルクレギンス。肌ざわりがとってもよくてあたたかくて……(うっとり)。真ん中は「ワンプランター」のレギンスで、内側シルク、外側オーガニックコットン。着心地抜群で、1年中、大活躍。右は「モンベル」のウールタイツ。秋冬には手離せない1枚。

飽きっぽいわたしが、どうして冷えとりは続いているのか考えてみたのですが……。ひとつは、冷えとりの生みの親である進藤義晴さんの本がものすごーーーく腑に落ちた、ということがあります。東洋医学の、本来人間に備わっている自然治癒力を引き出す、という考え方にガッテン、ガッテン! という感じ。冷えとりに興味をもたれたら、ぜひ進藤さんの本を読んで、実践されることをおすすめします!
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↑ 『万病を治す冷えとり健康法』はもう10回は読んだけれど、毎回あたらしい発見があっておもしろいのです。

冷えとりが習慣になった理由はもうひとつ。ファッションが楽しいんです! ということで、次回は、冷えとりとファッションについて、お話しますね。

→vol.2へ続きます

Profile

アマミヤアンナ

編集者、呼吸ラボラトリー主宰。約9年、主婦と生活社で暮らしまわりの書籍や編集を手がけ、2011年にマーマーマガジン編集部へ。2012年に加藤メソッドの呼吸法に出合い、現在は講師としても活動している。2015年春、フリーランスとなり、同年秋に手編みの靴下「amine(アミネ)」を立ち上げる。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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