【60代。今の自分が一番好き】57歳で山口から上京。今だからこそできる役割と居場所を見つけた山村ヒロミさん
仕事や社会との向き合い方や、これからの人生の捉え方を、少しずつ切り替えることになるであろう60代。様々な思いや悩みを抱えることになるのかと思いきや、周りにいる60代の先輩方を見ていると、皆さん気持ちいいくらいに前向きに、ハツラツと毎日を過ごしていらっしゃいます。そこには、私たちがこれからを楽しく生きるためのヒントがあるのかも?
そこで今回、ロート製薬の「肌ラボ®極潤®ヒアルロン液」のスポンサードにより、「60代。今の自分が一番好き」をテーマに、3人の方々に話をお伺いすることに。第2回にご登場いただくのは、長年、山口・長門市でセレクトショップやカフェを営み、なんと57歳で初めて上京して、東京ライフを楽しんでいる山村ヒロミさんです。
こんな幸せな気持ちで
60歳を迎えられるとは!
実は山村さん、昨年10月にちょうど60歳を迎えたばかり。4年前にひとりで上京したときは、こんなに幸せな気持ちで、楽しく60歳を迎えられるとは思ってもみなかったと言います。東京で出会った仕事仲間や飲み仲間、友人のそのまた友人という感じで知り合った人など、様々な友人が口々にお祝いの言葉をかけてくれたり、集まってくれたり。
「久しぶりに会いに来てくれた人もいたし、仕事のあとの軽い打ち上げと思って参加した飲み会で、サプライズのプレゼントをいただいたことも。どれも形式的ではなく、心から私の60歳を喜んでくれていることが伝わってきて、本当にうれしかったですね」
そうやって祝ってくれた友人たちは、年齢も職業も本当にさまざま。その理由は、山村さんの東京での働き方にあります。なんと、4つの場所でアルバイトを掛け持ちしているのだそう。
「アルバイトっていうのがいいでしょう? 自由な感じで(笑)」。
フルタイムの仕事は
体力的にキツくて断念
元々は、料理人の野村友里さんが主宰する「eatrip soil」というグローサリーストアの店長として働くために上京した山村さん。毎日が多忙で、1年半ほどで体力の限界を感じ、お店を離れることに。
「最初は、新しい土地で新しいことを頑張ろう~と息巻いていましたが、50代後半の体には、フルタイムの仕事はやっぱりキツかったんですよね。その後はご縁がつながり、幾つかの場所でそれぞれ無理のないスタンスで、お仕事させてもらうようになりました」
そのひとつが、「eatrip soil」と同じく野村友里さんが手掛ける「restaurant eatrip」。緑に囲まれたこの一軒家レストランで、お店が忙しい時期を中心に月に数回、アルバイトとしてホールの仕事を手伝っています。
60代の自分だからできることで
力になれたら
「途中で店長を辞めて迷惑をかけてしまったことがずっと心残りで、いつかちゃんとお返ししたいなあと考えていました。でもやっぱりこの年齢になると、どうにも体がついていかないんですよね。だから、前とは違う形で力になれたらと思って。私よく『ヒロミさんがいるだけで、なんだか場が明るくなる』って言われるのですが、よく考えたら、私の役割、それでいいじゃんって気づいたんです(笑)」
スタッフが慌ただしく準備をしているときも、山村さんがいつもどおり笑っていたら自然と和んだ雰囲気になるし、スタッフでもお客様でも話を聞いてもらいたい人がいたら、山村さんがいつでもじっくり耳を傾ける姿勢でいることで、お店全体に安心感や信頼感が生まれます。山村さんの存在は、そういう空気づくりにひと役買っているのです。
「以前なら、毎日シフトに入って、店内の全方位に目を配って、何事もきちんとやろうと頑張っていたと思うけれど、60代の私の役割って、実はそれではないんですよね。どちらにしたって若い人と同じようには働けないから、そこは自由に正直にやらせてもらっています。仕事中疲れたら『ちょっと座っていい?』って言うし(笑)、私と話したがっているお客様がいたら平気で長話しちゃう。そんな、ゆるゆるした自由人がひとりいるというのも、引いた目でみたら、お店にとってもいいことなんじゃないかなーって勝手に思っているんです」
経験値があるから
新しいことにもトライできる
店舗移転のため、「restaurant eatrip」の仕事は昨年末で一旦お休みしていますが、他にも山村さんは、代官山にある人気店「洋食 KUCHIBUE」や、帽子ブランド「Saravah Hat」、フレグランスブランド「yes.」で、月に数日ずつアルバイト。2年前までは、ギャラリー「gallery roarguns DAIKANYAMA」で企画運営も担当していました。どれも「ヒロミさんと一緒なら楽しくできそう」と言ってもらって引き受けた仕事ばかりです。
「それぞれの場所で、私が求められている役割が少しずつ違っていて、なんだか面白いなと思っています。たとえば『洋食 KUCHIBUE』では、同世代のお客様も多いので、私みたいな年齢のスタッフがいると気軽に話しかけやすいと言ってもらえますし、『Saravah Hat』はデザイナーが一人で立ち上げたブランドだから、以前、店運営をしていた経験を生かしたサポートができたらと。ギャラリー運営の仕事も、上京する前からずっと人と人をつなげることを続けてきたからこそ、お任せしてもらったんだと思います。60歳の私も捨てたもんじゃないじゃん! っていう感じでうれしいですね」
今の自分だからこそ、できる役割がある。経験したことのない仕事でも、人生の蓄積があれば、それを応用して自分なりの方法でこなすことができる。そう気づいた山村さんは、さらに活動の場を広げていきます。
地元の山口・長門に
恩送り
「地元の山口・長門市を盛り上げるのも、私の大事な役割のひとつだと思っているんです。川沿いの広場で映画の上映会を企画したり、ブランドの受注会を開催して多くの人に集まってもらったり、東京で知り合った料理家さんを呼んで食事会を開いたり。そこに来てくれた人が、長門にいつか何かをもたらしてくれたら……。恩返しというか、恩送りのような気持ちですね。それらは、地元の人には馴染みのある、以前営んでいたお店『epiphanie』という屋号で活動していますが、今はお店がないので、“自分の居場所作り”という意味でも、ウェブサイトを立ち上げようと考えています」
長門の千畳敷で営んでいた絶景カフェ「カントリーキッチン」は、今は息子さんが切り盛り。上京前に夫婦を解散(!)したという元夫とも、地元に帰ったときは一緒にご飯を食べながら近況を語り合っているそう。
「家族が変わらず朗らかに暮らしているというのも、心強いですね。今は母や妻の役割を終えて、自由にさせてもらっているけれど、いつでも温かく迎えてくれるところがあるのは、“もうひとつの自分の居場所”をもらえた感じで、本当にありがたいです。こんな少し変わった形の家族になるなんて、以前は想像もしていませんでしたが(笑)、このほどよい距離感と安心感、私には合っている気がします」
化粧水のジャバジャバ使いを
60歳にして初体験
そんなふうに、楽しくパワフルに毎日を送っている山村さんに、日々のスキンケアのことを聞いてみると……。
「年齢による変化は仕方がない部分はあるけれど、それでも肌の健やかさは保っていたいなと思っています。普段は、成分がシンプルだからという理由でローズウォーターを使っているのですが、サラサラした質感だからすぐに下に垂れてしまうので、つい少量使いになってしまっていたんです」
肌ラボ®極潤®ヒアルロン液(販売名:ハダラボモイスト化粧水d)
そこで今回試してもらったのが「肌ラボ®極潤®ヒアルロン液」。こちらも、必要のないものはできる限り削ぎ落された、配合成分も容器もシンプルな化粧水なので、山村さんにはおすすめ!
「これはトロッとしていて肌にとどまってくれているので、焦らずゆっくりスキンケアができました。こういう化粧水を使えばよかったんだって、気づかされましたね。ほどよくしっとり馴染むから、首とかデコルテとか腕のほうまでつけられるのが気持ちいいんです。しかもこれが数百円で買えると聞いて、思わず人生初の“ジャバジャバ使い”(笑)。おかげさまで、幸せなスキンケア時間を楽しませてもらっています」
これからも続く
役割探しと居場所作り
母、妻、小さな街にある人気店の店主という、少しだけ窮屈だった自分の役割を、57歳で思い切って変えてみた山村さん。もっと引いた目で見てみたら、家族や生まれ育った地元にだけでなく、他にも多くの人、こと、場所に対して、自分が力になれることがあると気づいたのだと言います。60代、人生はまだまだこれから。山村さんの役割探し、居場所作りはこれからも続いていきそうです。
photo:砂原 文
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【連載】60代。今の自分が一番好き
▶第1回 「ポンナレット」主宰・江波戸玲子さん
▶第3回 翻訳者・遠藤智恵さん
Profile
山村ヒロミ
山口・長門市でセレクトショップやカフェを30年近く営んだあと、2019年に50代で初めて東京へ。グローサリーストア「eatrip soil」の店長を経て、現在は「restaurant eatrip」「洋食 KUCHIBUE」「Saravah Hat」「fragrance yes」などで、月に数日ずつアルバイト。
Instagram「@epiphanie__」
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