ソファ前のコーヒーテーブルにぴったり! 大正時代の文机

令和の家具事典
2024.05.13

※Come home! webに掲載された記事を転載しています


ICCA(イッカ)」が取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。

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No.12
「ろくろ脚のコーヒーテーブル」

 

大正期を象徴するテーブルの脚


大正時代の家具の特徴は様々ですが、このコケシを彷彿とさせる、凹凸によってデザインされた脚は、その際たるもののひとつでしょう。

当時、盛んに作られ、様々な形状のものがあります。
沢山の職人たちが研究し、残してきたデザインを一同に介して比較検討ができるのは、現代に生きる私たちにとっての幸運です。

意外にもこの脚のデザインには、名前がありませんでしたので、「ろくろ脚」と名付けました。業界では「ネコ脚」なんて呼ばれ方もします。

今も続いているICCAのろくろ脚の探求は、コーヒーテーブルのろくろ脚に魅了されたことがきっかけで始まっています。

 

当時の文机はコーヒーテーブルに


畳文化の日本の暮らしは、基本的にはロースタイル。
食べるときも、勉強をするときも、床に座る形で行われてきました。

このろくろ脚のテーブルももともとは文机として使用されていたもの。
ここで書き物をしたり、本を読んだりしていたのでしょう。

もちろんそのような使い方は出来ますが、ソファで構成するリビングが多い現代においては、ソファ前のテーブルとしての利用シーンのほうがしっくり来る方が多いのではないか。
そのように想定し、コーヒーテーブルとしてご提案しています。

 

精巧なつくりのものが多い
ろくろ脚のコーヒーテーブル



この手のコーヒーテーブルは造りが良いものが多い印象があります。
もしかしたら、いいものしか残らなかった可能性もありますが、素晴らしい作品の数が比較的多いアンティークです。当時の超一流の職人が、希少性の高い良質な材を活用し、惜しみなくその技術を注いでいる。

このろくろ脚のコーヒーテーブルも、まさにそのような作品のひとつ。
それどころか、ICCAがこれまでに取り扱ってきた中でも屈指の作品です。

天板は額縁のような装飾面で縁取られ、まるで絵画のような木目が美しく収まっています。
額縁の角にも面取り意匠が施され、なんと天面を支える裏面の板にまで意匠が彫り込まれています。普段は目にすることがない場所まで手をかけるこだわりよう。
細部に渡って、当社の職人も唸る作り込みがされています。

日本らしい職人の粋を感じることができる、最高峰のアンティーク和家具と言えるでしょう。

「ろくろ脚のコーヒーテーブル」
SIZE:W92cm×D73.7cm×H31cm
MATERIAL:欅材

 

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