手軽に野菜1品からチャレンジ ~ソフトドライトマト~
『オーブン料理 とっておき』のレシピで新発見のおいしさを味わう! vol.1
「暮らしとおしゃれの編集室」トップページで「きょうのレシピ」を掲載中の野口真紀さん。2児のお母さんとして日々作るごはんは、身近な材料を使って作りやすく、ほっとする味。
そんな、繰り返し食べたくなるおいしい料理に定評のある野口さんが、この10月に出版したのが、『オーブン料理 とっておき』です。
「オーブン料理って敷居が高いし、準備も後片付けも大変そう、という声もよく聞きますが、実はとっても手軽で、いいことずくめなんですよ。材料を準備すれば、あとはオーブンにおまかせなので失敗も少なく、焼き時間にもう一品作ったり仕事をしたり。いろいろな食材を並べて焼けば、ひと皿で栄養バランスが整うし、手間いらずなのに見栄えがするのも魅力です。何よりじっくり焼くことで素材のうまみが引き出され、おいしさも抜群になります!」と野口さん。
今週は、この本からおすすめのオーブン料理とおまけメニューをご紹介します。本の制作中、「“料理研究家”ではなく、“オーブン料理研究家”を名乗りたいくらい」と言いながら、試作に試作を重ねて、新発見のおいしさにたどり着いた野口さんのとっておきのレシピを、ぜひお試しください。
●オーブン料理で使うもの
オーブン料理って、なんとなく道具の準備や片付けが大変そうな印象もありますが、必要なものはいたってシンプル。まずは、よく使うグッズをご紹介します。
天板・オーブンシート・アルミホイル
オーブンの天板は正方形か長方形が主流ですが、丸型もあり、大きさもいろいろです。『オーブン料理 とっておき』のレシピではサイズの限定はありませんので、お持ちのものをお使いください。材料を天板に直接のせて焼くときは、オーブンシートを敷くと後片付けがラク。包み焼きにも使えます。さつまいもやかぼちゃなど加熱時間が長い食材を焼くときは、焦げないようにアルミホイルで包みます。
耐熱性の容器いろいろ
グラタンや汁けが出るもの、切った食材を詰めて焼く料理などは、天板ではなく耐熱容器を使います。グラタン皿のようなオーブン使用可能な陶器のほか、耐熱性のガラスやホーロー、鉄やアルミなど金属製の容器や鍋、持ち手部分まですべて鉄製ならフライパンもOK。デザインの素敵な鍋や小ぶりなフライパンは、そのまま食卓に出せばオーブン料理の雰囲気もアップ! 洗い物も少なくなるので重宝します。
ミトン・鍋敷き・ケーキクーラー
焼き上がった料理をオーブンから出すとき、天板や耐熱容器はとても熱くなっているので、必ずミトンを使います。そのままテーブルなどに移す場合は、鍋敷きの上にのせましょう。また、パイ生地を使う料理などは、焼いたあとにケーキクーラーにのせておくと、湿気がたまらずさくっと仕上がります。これらのグッズはデザインもさまざまなので、好きなもので揃えると楽しいですね。
●オーブン料理にLet’s try
天板にオーブンシートを敷いて、具材をのせてオーブンへ。この最も手軽なプロセスで、手始めに1品作ってみましょう。プチトマトを2パック用意して、縦半分に切って並べて焼くだけ。甘みとうまみが凝縮されたドライトマトは本当においしくて、野口家では子供たちがおやつ代わりにつまんでしまうほど。作っておくといろいろな料理に大活躍します。
ソフトドライトマト
温度/180℃ 焼き時間/40~50分
※ガスオーブンの場合。電気オーブンの場合は10~20℃高めに設定を。
機種により差が出るので、焼きが足りなければ、同じ温度で数分焼き足しを。
材料(作りやすい分量)
プチトマト…2パック
下準備
・オーブンは180℃に予熱する。
1 具材を切る
プチトマトは縦半分に切る。
2 天板に並べて焼く
天板にオーブンシートを敷き、1の切り口を上にして並べ、180℃のオーブンで40~50分焼く。
●ソフトドライトマトを使って3品
濃厚なうまみが引き出されたソフトドライトマトは、それだけでおかずの味の決め手になります。メインおかずに、おつまみ、パスタにも!
ポークソテー ドライトマトのマリネがけ
甘酸っぱいトマトの力で、豚肉がさっぱりしたあと味に。
材料と作り方(2人分)
❶豚ロース厚切り肉2枚は脂の部分に切り込みを入れて筋を切り、塩・粗びき黒こしょう各適量をふる。
❷ボウルにソフトドライトマト1/2カップ、オリーブオイル大さじ2、塩・粗びき黒こしょう各適量を入れ、ざっとあえる。
❸フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱し、①を入れて両面をこんがりと焼く。器に盛り、②をかけ、オリーブオイル適量を回しかける。
めかじきとドライトマトのピンチョス
トマトとルッコラは好相性。お酒がすすむ魚のおつまみになります。
材料と作り方(2人分)
❶めかじき2切れは表面の水けをふきとり、それぞれ3等分に切って、塩・粗びき黒こしょう各適量をふる。
❷フライパンにオリーブオイル適量を中火で熱し、①を入れて両面を焼く。
❸ルッコラ適量は食べやすくちぎって②にのせ、さらにソフトドライトマト6個をのせ、つま楊枝で刺す。
ドライトマトの冷製カッペリーニ
ギュッと詰まったドライトマトの酸味と塩分で、シンプルに味わいます。
材料と作り方(2人分)
❶ボウルにソフトドライトマト1/2カップ、おろしにんにく少々、オリーブオイル大さじ3~4、塩・粗びき黒こしょう各適量を入れてよく混ぜる。
❷カッペリーニ80gは表示どおりにゆで、氷水にとって冷やし、ざるに上げて水けをよくきる。
❸②を①に加えてよくあえる。
撮影/寺澤太郎
Profile
野口真紀
料理雑誌の編集者を経て料理研究家に。現在は育ち盛りで元気いっぱいの2児の母でもある。家族の健康を思いながら作る料理は、どこか懐かしくて心が満たされる味ばかり。抜群の作りやすさも兼ね備えたレシピにはファンが多い。おしゃれでありながら自然体なライフスタイルも支持されていて、雑誌やテレビ等で活躍中。著書に『きょうのサラダ』『きょうのおつまみ』『きょうの一汁二菜』『きょうのごはん』(すべて主婦と生活社刊)など多数。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。