木々との“対話”から生まれる「ブラックライン カッティングボード」

～ The Tastemakers & Co.（テイストメイカーズ アンドコー）より vol.22 ～

アメリカはニューヨーク州キングストンの小さな工房で木製品を製作する「ブラッククリーク マーカンタイル＆トレーディングカンパニー」。

家具やインテリア業界に長年携わってきた木工職人ジョシュア・ヴォーゲルは「木は生き物である」という考えのもと、木々の状態に合わせた木製品をひとつひとつ手作業で丁寧に作り続けています。

「ブラックライン コレクション」と呼ばれるこちらのカッティングボードは、ジョシュアが製作するプロダクトの中でも代表的なアイテムの一つ。余計な装飾を一切削ぎ落としたデザインは、生活の道具であると同時に作品のような美しさを持ち合わせています。

そしてこのカッティングボードの最大の特徴である、ブラックのカラーリング。その染色方法が実にユニークなんです。材料のホワイトオークに含まれるタンニン酸（栗や柿などの渋味にも含まれる成分）を、自然由来の溶剤と反応させ、わざと変色させていきます。そうすることで、この深みのある「黒」が生まれるのです。顔料などを使わず自然の反応を利用し色付けをしているので、耐久性、食品への安全性の高い仕上がりに。

木々を熟知した職人ならではの技法が随所に詰まったカッティングボードというわけですね。

カッティングボードとしてはもちろんのこと、食材をのせてサーブするだけで、テーブルコーディネートもぐっと引き締まりますね。細部にまで宿った職人技術の高さを感じられるプロダクト。木の持つ風合いと奥深い色味を楽しみながらずっと使っていきたい、そんなカッティングボードのご紹介でした。

text：田代

BLACK CREEK MERCANTILE & TRADEING CO.
BLACKLINE CUTTING BOARD"

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