ガラスや花の美しさに見惚れるペーパーウェイト

今日のひとしな
2018.01.29

~ HOEK(フーク)より vol.29 ~


時々登場のはずが、連日登場の男店主・大井智史です。ここ最近の寒さに、もう心が折れそうです。雪が降ったあたりから、ほんとに空気の冷たさが急に増したように思います。最近の興味はもっぱら下着、タイツ、靴下探し。保温性と通気性が抜群のシルクやメリノウールのものを中心に探っています。皆さま、どうぞ暖かくしてお過ごしくださいね。

本日は、そんな寒い時季だからこそ、部屋の中でずっと眺めていたくなるような、美しいペーパーウェイトのご紹介です。

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まずは、ガラス製のものから。まるで雪の花のように美しく輝くことから名付けられた「雪花ガラス」。ガラスの中を覗くと、無数の亀裂や気泡により描き出された雪の結晶のような表情がとても神秘的です。こちらは、福岡のガラス作家さんがひとつひとつ丁寧に作られていています。ガラスのタブーの一つであるヒビに着目し、5年余りを製作と研究に費やし、この独自の製法を生み出しました。

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「雪花ガラス」は、軟らかいガラスの層を丈夫な硬いガラスで挟んだ三層構造になっています。強度が異なるふたつのガラスは、冷めて固まる温度が違うので、ゆっくり冷やすことで真ん中の軟らかいガラスの層に細かい亀裂が生まれ、きれいな模様が作られるのです。そして、その後も時間をかけて少しずつヒビを増やし、約半年から3年ほどかけて「雪花ガラス」は完成していくのだそう。

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とてもきれいですよね。ずっと眺めていたくなるほどで、ヒビの変化も楽しみです。ガラスのものは光によっても表情が変わるので、飾る場所を変えるのも楽しみの一つです。

ガラスのペーパーウェイト「SECCA(雪花)」

 

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もう一つは樹脂製のもの。なんと、本物の植物が中に閉じ込められています。1968年にこのペーパーウェイトの製造を開始し、現在も製造を続けている、イギリスの「ハフォド・グレンジ」社のものです。

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[ アザミ ]

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[ ヘザー ]

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[ チーゼル ]

タンポポやヘザーの花といった可愛らしいものから、シックな印象のアザミ、そして少しユニークな形が特徴的なチーゼルという植物(別名オニナベナ)など、すべて近隣の山々に自生しているものや、彼らの庭で育てられたものが使われています。独自の方法で植物を閉じ込め、こちらも先程のガラスのもの同様、ずっと眺めていたくなる美しさです。何ごとも自然美には適わないですね。

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お気に入りのコーナーや棚に加えて飾ったり、もちろんペーパーウェイトとしても活躍すると思います。何かと組み合わせて飾るきれいさ、単体でのきれいさ、どちらも楽しめるものだと思います。生活必需品というわけではありませんが、単純に心から「キレイ!」と思えるものを身近に置いておくことは、生きていく上でとても大切なことだと思っています。どうぞみなさんそれぞれの楽しみ方で、「キレイ!」を味わってください。

Hafod Grange / ペーパーウェイト

 

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HOEK(フーク)

ヴィンテージ、プロダクトデザイン、ハンドクラフトなど様々な分野から、食器、インテリア雑貨、日用品、オブジェ、キッズアイテム、ファッションなどジャンルレスに紹介。「今日のひとしな」の執筆は、主に大井美代さん。ときどき大井智史さんも登場。

 

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