お出汁を味わう朝ごはん
「うつわSouSou」中林可奈子さん vol.3
こんにちは、愛媛県松山市の「うつわSouSou」中林可奈子です。2月の朝ごはんコラムを担当しております。
今回は、最近私の中で面白くなってきたお出汁についての話。昆布、鰹節、いりこなど定番ではないものです。
ご存知の方も多いかもしれませんが、お料理の下ごしらえでお肉や野菜を茹でたものが意外にもしっかりと個性のあるお味を生むことを知ったのがきっかけです。
今までさっさと捨ててしまっていたのが、ちょっと悔やまれるほど。夜ごはん用に野菜やお肉を茹でたあとのお出汁は朝のスープやお味噌汁になります。
アスパラやブロッコリーの下ごしらえをする時に出る、いつもなら捨ててしまう茎や軸などの部分。これもお鍋に一緒に入れて茹でます。その野菜出汁に少量のブロックベーコンと好みの野菜で十分美味しい朝のスープができあがります。
・大沼道行 黒釉ドットスープマグ
こちらはバターナッツかぼちゃのポタージュ。皮と種とワタを一緒に1時間ほど煮込んだお出汁(ブイヨン)で。
・稲村真耶 白磁印刻5寸鉢
晩御飯に白葱・キノコの湯豆腐。次の日は鶏団子と三つ葉をいれた中華風スープ。
・本郷里奈 ラピスラズリシリーズ 筒鉢
・田鶴濱守人 艶粉引玉縁小鉢
いろんなお出汁に興味をもちはじめたころ、見事なタイミングで「海南鶏飯」を料理教室で習うという機会がおとずれました。これが決定的で、今はどっぷりと鶏スープの世界にはまっています。
もともとはシンガポールやマレーシアの料理です。教室では少しアレンジを加えていて、花椒・ネギ・生姜に熱々の胡麻油を掛けた特製ソースでいただきます。パクチ―モリモリ。
・亀井紀子 青色7寸鉢
・稲村真耶 桃と鳥文四角皿
鶏飯も茹で鶏もものすごく美味しいのですが、私にとっては通過点に過ぎません(笑)。これを作る過程で必然的にできる、透き通った極上白湯スープが最終目的なのです。鋳物鍋でもいいのですが、ここはやはり土鍋の出番でしょう! 火の入り方が絶妙、スープも濁りません。
ひと手間かけないといけない点は、鶏もも肉の脂をきれいに取り除き、塩を振って少しねかすこと。
入れるのはお酒と葱と鶏肉のみ。沸騰したら沸かし過ぎないよう、小さな火で10分。火を消して土鍋の中で30分。
あとは、好みの塩をちょちょっと足して味を調え、茹でた細縮れ麺を入れると鶏塩ラーメン完成!
前日から準備して初めて食べることができる、今一番のご馳走朝ごはんなのです。
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