【ひとり暮らしリノベvol.2】明るい光と豊かな緑に包まれる住まい

大人の住まい替え
2019.09.24

連載「大人の住まい替え」では、これからの暮らしを見つめ直した先輩方の住まいをご紹介します。今週お届けするテーマは「大人のひとり暮らし」。今回登場する先輩方の多くが「リノベーションが本当に楽しかったので、また挑戦したいくらい!」と口を揃えます。リノベーションをするに至ったそれぞれの方の物語や、賃貸では叶えられなかったこだわりを実現させた住まいをたっぷりとご紹介しますよ。

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都内在住Sさんの場合

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今回は、Sさんの「明るい光と豊かな緑に包まれる住まい」を紹介します。自分で棚やスツールをつくるなどDIY好きなSさんにとって、間取りや内装を自分好みにできるリノベーションは打ってつけの方法でした。「こういうこともやってみたい」、「ああいったことが憧れ」などあふれ出るアイデアを実現した住まいは、どのようにして完成したのでしょうか。

DIYの楽しさに目覚めたのがきっかけ

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以前住んでいた賃貸マンションに収納スペースが全くなかったことから、自分で棚をつくってみたというSさん。ホームセンターで材料を買い揃え、「どんなものをつくろうか」と考え作業をすることが楽しく、DIYの面白さに気づいたそう。その後お父様からマンション購入を勧められた際、リノベーションができる中古マンションなら、一部自らも手も加え、自分好みの部屋をつくることができ、ぴったりの方法だと考えました。

立地の良さと緑の多さが決め手に

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将来的に部屋を貸すことも考えているSさんにとって、都心への交通アクセスがいい立地は物件探しで重視したポイント。そんな中出会ったのが、駅からの道中やマンションの敷地内にも緑が多い、現在のマンションでした。

「5年前から植物を育て始めて、少しずつ部屋の中のグリーンが増えてきました。部屋だけでなく、周りの環境も自然が豊かでといいなと思っていたので、今の住まいを購入することに決めました」

光の入らない家を、明るく開放的に

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Sさんが購入したマンションは50㎡の部屋に窓が2つあるものの、仕切りが多いため光が入りにくく、第一印象はよくなかったといいます。一緒に暮らすたくさんの植物のためにも部屋の明るさは絶対条件で、コンセプトは「開放的で風も抜ける家」となりました。

「あまり個室は作らず、キッチンや寝室も壁ではない別の方法で空間を仕切りました。また、リビングにシーリングファンをつけて室内に風が流れるようになったのは、植物にとってもいいことでした。適度に植物に風があたることで、虫がつきにくいのです」


スキップフロアの寝室

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部屋の中でいちばんこだわったという寝室。最初の案は少し高さのある小上がり仕様でした。しかし、寝室にも植物を置いたり座ったりもできる場所にしたいと考えるうちに、小上がりがどんどん大きくなり、最終的にスキップフロアになりました。スキップフロア下の引き出しは奥行きがあり、たくさん収納ができます。「これがなかったら、モノが収まりきらなかったでしょうね」とSさんは話します。


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「スキップフロアを広げることでリビングが狭くなる心配がありましたが、設計担当者と空間のバランスについて話をしながら進めたので、実際に住んでみて狭さは全然感じません。ベッドで寝ころぶと、部屋を見渡せて広々とした印象を受けます。今は手すり部分に植物を置いていますが、小さいテーブルがあればそこでも仕事や作業ができるなと思っています」


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ベッドサイドにある壁の一部には堀込みがあり、リラックスタイムに読む漫画本がずらり。寝室でオンとオフを上手く切り替えることができているそうです。

奥まで見通せる、オープンなキッチン

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キッチンはリビングやスキップフロアの寝室から見た時に、奥まで見通せるように設計されています。造作のキッチンは予算との兼ね合いもあり、扉はなしにしてシンプルに。


リビングからの光を玄関まで届かせて
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家の顔である玄関はドアを設けなかったため、視線の抜けがあり、広々とした印象に。

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さらに、壁に小窓を設けリビング側から光を取り込み、明るい玄関となりました。


木材の経年変化を楽しむ

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リビングの床材はサクラの無垢材を使用。ちょっと濃いオレンジ色っぽく、ムラがあるような床材です。棚板や照明なども木材を使用したもので揃え、木の質感を楽しめる住まいになりました。

「木や革など、素材感があり経年変化を楽しめるものが好きなんです。床のメンテナンスは、引っ越す前にオイルを塗ったくらいで特別なことはしていませんが、天然のワックス効果があるというシュロのほうきで掃き掃除をしています。掃く感覚が気持ちよくって毎日行っています」


自らの手も動かし、リノベーション
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「できるところは自分で作業しよう」という思いを持っていたSさんは、フローリングや棚板のオイル塗装、壁の漆喰を塗るなどDIYを行い、自らも手を動かしました。

「自分でやると愛着がより一層わきますし、小さな修繕を気軽にできるようになるものいいですよね」

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手前のスツールは、SさんがDIYのワークショップに参加してつくったもの。角のカーブも綺麗で、市販品と見劣りしないクオリティです。

「カンナがけをしたり、細かく角度を出したりと時間はかかりましたが、しっかりとしたスツールを完成することができました」


まだまだ続く理想の住まいづくり

リノベーションを終えたSさんでしたが、「まだまだやりたいことがあるんです!」とのこと。

「リノベーションは、こだわりがある人のための選択肢だと思います。例えば、一つ一つのパーツ選びを楽しむことも醍醐味だと思いますから。ゆくゆくは住み替えも考えていますが、次回もぜひリノベーションにチャレンジしたいです!」

現在はベランダをもっと工夫したいと考えているSさんは、湧き出てくる色々なアイデアを常に具体化しています。素材の経年変化とともに、さらに味わいが増す住まいでの暮らしを楽しんでいるようでした。


■間取り図

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居住者構成:ひとり暮らし
面積:50㎡

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