「今日のひとしな」11月の担当は「BENTO（ベント）」

１日ごとに秋が深まる11月、「今日のひとしな」を担当してくださるのは、福井にあるセレクトショップ「BENTO（ベント）」です。店主の片山努さんとふたりの女性スタッフが、交代で毎日コラムを書いてくださいますよ～。今日は一足お先に、お店のことをご紹介しますね。

看板代わりの、真っ白なのれんが印象的な「BENTO」。築70年近い日本家屋を改装し、５年ほど前にオープンしました。

もともとお米屋さんで、その後住居として使われていたという一軒家の入口は、引き戸＆土間。靴を脱いであがるスタイルなので、まるで友人の家に遊びに来たような感覚です。

１階は、日々の暮らしに気軽に取り入れたい、雑貨やフードが並んでいます。店名の「BENTO」は「弁当」から。「お弁当って、一日の中のちょっとした楽しみですよね。しかも毎日食べても飽きない。そういった、大それたものではないけれど、暮らしの中に小さな楽しみをプラスしてくれるようなものを詰め込んだお店、というイメージで名付けました」

また、お店の見どころは商品だけではありません。「いまのサッシ窓とは、光の入り方や揺らぎ方が違う」と、店主の片山さんも日々感動しているという木枠のガラス窓、改装時に熟練の職人さんの手により美しく塗り直されたしっくいの壁、お店が入る前からきちんと手入れされ続けてきた庭……。心和む要素が、随所に散りばめられているのです。

片隅には、ちょっと腰かけられるスペースもあり、ついつい長居してしまうお客さまが続出。お店のスタッフとのんびりおしゃべりしながら……というのが「BRNTO」流お買い物スタイルのようです。

そして、この小さな階段をのぼると……

２階には今シーズンの服がズラリ。メンズとレディースが半分ずつ。ベーシックなものが中心ですが、いつも定番アイテムを置いている、というわけではありません。

「シンプルなデザインの服でも、シルエットが微妙に今年らしかったり、ディテールが違っていたりと、“今だからこそ”の要素があるんですよね。だから、ぱっと見は変わらないかもしれないですが（笑）、ラインナップは毎シーズンすべて変わります。そういった“今の空気”を、地元のお客さまに届けられるお店になっていたらいいなあと思うんです」

そのため、店主の片山さんは毎シーズン十数回、東京の展示会に足を運び、地方にある作家さんのアトリエにも何度も通います。そんな渾身のセレクトによって、「BENTO」ならではのラインナップが出来上がっているのです。

「あ、でも、僕の個人的な好みも入っていますよ。たとえば福井は寒いですが、うち、ダウンは置いていないんです。だってあの形、機能性重視すぎるじゃないですか。冬服は暖かければいいってもんじゃない、服のシルエットは美しくなくちゃ」

ちなみに、「BENTO」の営業は朝10時から。さらに年末年始以外、定休日はありません。それは、「いつでもwelcome！」な状態でお客さまを迎えたいからなのだそう。
「わざわざ来てくれたのに、お店が休みだったらがっかりさせてしまうでしょう？ あと、小さい子供がいるお母さんは、自分の時間をつくれるのは意外と午前中だって聞いて、開店時間を早めたんです」
そう、一見ストイックな雰囲気のある「BENTO」ですが、じつはとてもおおらかで、愛にあふれたお店なのです。

「今日のひとしな」で紹介したアイテムも、「お電話でどんどんお問い合わせください」とのこと。「オンラインショップには全部の商品を載せきれていないですし、話をお聞きすることで、もっとおすすめの商品をご提案できるかもしれないですから」

安心して身をあずけてよし！ という気分になれる、素敵なショップ「BENTO」。明日からの「今日のひとしな」、楽しみにお待ちくださいね～。

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