目指すのは「もともとそういう顔です」というメイク vol.1

『見た目を、整える』
2020.06.29

まずは古い化粧道具を手放して、
テンションが上がる道具を使いましょう。
同時に「メイクした顔にならなきゃ」
という気持ちを手放して。
メイクは、その人の表情に
なじんでいることが
いちばん大事ですから。


「ジル サンダー」の個性的なシャツをさらりと着こなすAYANAさん。「アイメイクを強くするときつい顔になるので、リップにポイントをもってきて、明るくしています」。パープルがかったバーガンディのリップは「スック」。マットなので光りすぎず大人感が。


人の顔はみんな違います。どんなメイクが自分に合うのだろう……と途方に暮れてしまう人も多いのでは? そこで、今回は、ビューティライターのAYANAさんに、テクニック以前に「メイクをするって、どういうこと?」と聞いてみました。

「自分の顔を好きになることがすごく大事だと思うんです。人前に出るにはメイクしなくてはいけない、と義務感でやっている方がすごく多い。それを楽しい時間に変えられたらいいですよね。好きな香りのものを選んだり、肌に心地いいテクスチャーを試してみたり」

学生時代から、メイクアップアーティストに憧れていたというAYANAさん。化粧品メーカー勤務を経て、現在はビューティライターとして活躍しています。


常に化粧ポーチに入れて持ち歩き、メイク直しなどの際に愛用しているのは「シャネル」のコンパクトミラー。シンプルで無駄のない美しいフォルムはパーフェクト。手に取るたびにワクワクするそう。通常の鏡と拡大鏡がセットで、スリムなのでかさ張らないのがいい。


「ずっと美容業界で働いてきたのに、自分の顔が大嫌いでした。私が好きなのは、ジョージア・オキーフのように骨ばったクールで格好いい女性。そんな理想と自分がかけ離れていて、自分の顔と向き合うのが怖くて、目を背けてきた気がします」

そんな意識が変わったのは、3年ほど前。それまで「ライター、プランナー」だった肩書を、友人たちに背中を押されて、「ビューティライター」と決めてからなのだとか。

「こんな私が美容なんて……と後ろ向きでしたが、肩書をつけることで覚悟が決まった気がします。自分の顔にも責任をもたなくちゃと思うようになりました」

 

まずは自分の肌を愛おしむ

慌ただしい毎日のなか、流れ作業で終わらせてしまいがちなスキンケアをまずは見直してみませんか? ちゃんと鏡に向き合って、自分に意識を向けることが、「きれい」につながります。


ハンドプレスだけで肌は変わる
化粧水やクリームをつけるとき、肌をたたいたり引っ張らないことが大事。奥まで浸透させるイメージで、少し長めにハンドプレスを。


ファンデーションはマストではない
ファンデーションより大事なのがUVケア。最近のおすすめは、毎日使うからこそ、スキンケア効果が高い日焼け止め。


生命力のある肌の決め手はツヤと血色
仮面をつけたような仕上がりにならないよう、ツヤと血色のある「生命力」のある肌をつくるのがポイント。最近は、パウダーを使わず、ツヤを生かすのが主流。日焼け止めを塗ったあと、練りチークで血色をプラス。指でつけると一か所に多くつきやすいので、スポンジでタッピングすることで薄づきになり、透け感が生まれる。

→vol.2に続きます

model:藁谷恭子 photo:馬場わかな text:一田憲子
『見た目を、整える』より

Profile

AYANA

化粧品メーカーでの商品開発を経て独立。ビューティライターとして活躍中。化粧品メーカーのブランディングなども手がけ、現在は「OSAJIメイクアップコレクション」のディレクターを務める。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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