頑張る受験生&ご家族へ #3語彙力がすべて

【特集】「Z会進学教室」長野正毅先生の励ます力
2017.01.11

いよいよ受験シーズン到来! ということで今週1週間は「Z会進学教室」の長野正毅先生の応援メッセージをお届けしています。「Z会」といえば通信添削が有名ですが、生徒を直接指導する「教室」ができて30年以上もの歴史があり、「暮らしとおしゃれの編集室」では、2015年に長野先生の書籍『励ます力』を発売しました。本日は、『励ます力』の中から、<語彙数を増やす>大切さについての記事をお届けします。

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第一人者になるような人に
一つだけ共通項が見つかったというのです。
学歴や人種、経済力や家柄ではなかった。
唯一、語彙力の豊富さだけが共通していたそうです。
要するに使える言葉数が多かった。

 

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 私が子どものころ「知能指数検査」というのが流行っていました。高い人は頭がいい、低い人はそうでもないと当時は結論づけられていた感じでした。1970年代、自分の通っていた高校でも知能指数検査がありました。私は検査をされること自体に反発を感じていたので、ふざけてやったところとんでもない数値が出たらしく、担任の先生に職員室に呼ばれて「なぜ真面目にやらない?」と叱られた記憶があります。

 ところが、現在知能指数検査はあまり話題になりません。何かしら差別につながりかねないので、配慮が働いたのだと思います。知能指数検査という形で何もかも決めてしまうと、高く出た子どもはいいのでしょうが、低く出た子は可哀想ですからね。そうした配慮はあってもいいと思います。

 同じような配慮が働いたのかもしれません。1980年代、いくつかの書籍で私はリーダーシップをとれる人間は例外なく語彙力が豊富であるという記事を読みました。アメリカ合衆国で広範囲の調査を実施したと書いてありました。各界のリーダーの特質を調べていった。
 第一人者になるような人に一つだけ共通項が見つかったというのです。意外にも学歴や人種ではありませんでした。経済力や家柄でもなかった。唯一、語彙力の豊富さだけが共通していたそうです。要するに使える言葉数が多かった。

 野球選手でも、学者でも、料理人でも法曹界の人間でも、その世界でより多く語彙力を持っている人がリーダーになるという「事実」が記されていました。
 自分も生徒を教えていて、これはある種の正論だという気持ちがしたので折にふれお話するようにしていたのですが、最近はそうした調査結果自体書かれなくなりました。何かしら配慮が働いたのかもしれません。

 お喋りになれということではないですよ。無口でもいいのですが、語彙数はできるだけ増やしてほしいと思っています。たとえば「疲れた」と言ってしまうところを語彙数が豊富であれば「身体が冷たい熱を持っている」とか「全身が悲鳴を上げている」とか「内臓が溶け出してしまいそう」とか、より的確に自身の状況を他者に伝達できるものです。そういう人を周囲は「頭がいい」と評価します。ただ「疲れたー」よりは格段に伝わるものがあるからです。

 あなたがどういう世界に進むにせよ、語彙数を増やすことは大切です。一流の運動選手は義務教育しか受けていなくても、インタビューなどでとてもいいお話をされたりします。結局そういうものなのだろうと思いますよ。

 

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「漢字テストはたとえ何十人受講生がいても、必ずひとりひとりに、励みになるようなコメントを書きます」

 

書籍『励ます力』より
photo:キッチンミノル

 

#1 勉強の最終目標は人間を鍛えること
#2 編集するということ

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