第28回 6月がいちばん甘くておいしい旬!ベルギーのいちご博物館といちごのデザート事情
こんにちは、料理家の栗山真由美です。
今年もやって来ました。いちごのシーズン。昨年のエッセイでも触れましたが、ベルギーでは5〜9月までいちごが食べられます。6月がいちばん甘く、おいしい旬の時期とされる夏の果物なのです。
ベルギーでいちばん有名ないちごの産地は、南部ワロン地方に位置するウェピオン(Wépion)という町です。ベルギー唯一のいちご博物館もあり、訪ねることができましたので紹介したいと思います。
小さなお家のような博物館では、ウェピオンのいちごの歴史や変遷の展示があります。写真の手前にある小さな木製のカゴでいちごを運んでいたとか、当時を思わせるかわいらしいエピソードも説明していただきました。
その他、いちごにまつわるあらゆる展示があります。たとえば、いちごを使った加工品の一覧や、いちごをモチーフにしたグッズなど。いちごをデザインに使った世界中の切手を集めた展示もあり、その中には日本郵便発行のものも見つけました。
さて、ウェピオンで有名なアイスクリームショップ“Fleur de Lait”へ行ってみました。
定番で看板メニューでもある、Parfait Wépionをオーダー。Wépionいちごのアイスクリーム2スクープとバニラアイスが1スクープ、いちごといちごソースで作られたパフェです。個人的にはホイップクリームが多すぎると思いましたが、おいしくいただきました。
アイスクリームショップの前には、いちご博物館で教えてもらった売店があります。他に2店舗見つけました。
最後に簡単おやつをご紹介します。
ポルトガルのお菓子にBolo de Borashaというビスケットケーキがあります。これをアレンジして、いちごのおやつを作りました。
本家ポルトガルのBolo de Borashaはバタークリームを使います。かなり重いので、私は気に入っているヨーグルトクリームで代用しています。水きりしたヨーグルトとホイップクリーム、砂糖とレモン汁を加えた軽い口あたりで、私はいろんなシーンで多用しています。
牛乳にさっと浸したビスケットに、リキュールで香りづけしたいちごとヨーグルトクリームをぬります。
段々と重ねたら、てっぺんとサイドにもクリームを塗ってコーティングします。
いちごと、チョコスプレーがあったのでトッピングしました。
パウンド型に集合体で作ったのがこちら。おうちデザートは気軽に作れるのがいいですよね。
ベルギー特産の果物は数少ないのですが、いちごは本当においしいです。特徴は、ほとんどの農家は完熟してから収穫するので、甘くてみずみずしい。食べながらも、喉越しとしてはジュースのような感じがします。今年も楽しみたいです。
*写真の無断転載はご遠慮ください*
【栗山さんのベルギーおいしいもの通信㉗ガツンと甘いスイーツ、フルーツがたっぷり!厚切りのトーストに、ふかふかのクロワッサンも!!ポルトガルの朝ごはん事情】はこちら
Profile
栗山真由美
料理家、栄養士。枝元なほみさんのアシスタントを経て独立。ポルトガル料理を中心とした料理教室「Amigos Deliciosos」を12年前から東京で主宰、日本ポルトガル協会の公認講師も7年間務める。2019年より、イギリス人のご主人とベルギー・アントワープに在住。著書に『ポルトガル流 驚きの素材組み合わせ術! 魔法のごはん』(エイ出版)、『「酒粕」で病気知らずになる ゆる粕レシピ』(池田書店)など。
https://ameblo.jp/castanha/
Instagram: mamicastanha
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。